ロック画面に浮かんだ通知
Happy Birthday!
思わずタップ しちゃダメだった
全部に既読ついちゃった
嫌いじゃない
どうでもいいんでもない
距離を置きたいわけでもなくて
ただ返事ができないんだ
いままでのこと うまく言えない
ごめんねとありがとうがありすぎて
全部伝わるスタンプないかな
気持ちを文字にもうできないよ
「1件のLINE」
#461
はい、おめざだよ
早起きのとき、おじいちゃんがくれる甘いもの
明日もあるかなと思うと 寝るのも楽しみ
甘いひとくちでパッチリ目も覚める
クリスマスのアドベントカレンダーも
チョコが出てきたり チャームが出てきたり
朝一番の楽しみがあるって嬉しい
活力が湧いて良い日になりそう
このまま朝が来なければいい
…そんな苦しい夜もあるけど
枕元に甘いものを置いて眠ったら
ちょっとだけ違う朝がやってこないかな
「目が覚めると」
#460
玄関を開けると
目の前で尻尾を振っている
ソファに腰掛けると
寝床から駆けてきて隣に身を寄せる
良い子に座って見つめてくるのは
お散歩かごはんのとき
電気を消して おやすみ、と言うと
テテテと急いでベッドに飛び乗る
まいにち繰り返すいつもの光景は
永遠じゃない 当たり前じゃない
だから
愛おしくて 胸がいっぱいで
かわいくてしかたない!!
「私の当たり前」
#459
上弦の月は渡し船
星の溢れる川の向こう
16光年の波濤を超えて
会いに行く
「七夕」
#458
部活は天文部
休みの日には観測会
学園祭では手作りのプラネタリウムが人気
理系科目が得意で 料理も得意
いつも穏やかな笑顔で
怒ったことあったかな、、思い出せない
特別話すことがなくっても
一緒にいるとなんだか安心 なんだか幸せ
命を終えるとお空の星になる、なんて言うけど
星は星だしそんなわけあるかと思ってた
でもきみは
ほんとうに星になってるんじゃないかな
星空を見上げると きみが側にいる気がするよ
全部の星にきみを感じる
空にきみの笑顔が浮かんで見える
にじむ星影 いつまでも、ずっと友だち
「星空」
#457