tifon

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4/7/2024, 2:12:28 PM

きょうだい並んで見つめる水平線
太陽が紅を濃くしながら降りてくる

特大線香花火の熱いしずく
静かな海面に刻々と近づいて

「ジュッていうかな」
「うん、もうすぐジュッていうよ」
さん、に、いち、
「ジュッッッッ!!!」

おとなになっても聞こえるかな
夕日が海に沈む音



「沈む夕日」

#384

4/7/2024, 4:34:43 AM

君の目に
ゆらゆらと不安がよぎる
でも精一杯明るい調子で
「気分はどう?」とたずねてくる
「気分は悪くないわ」
そう答えたわたしも不安だ

この青年は誰だろう
見覚えがあるような 
何か懐かしいような

わたしの手をとり
「心配したよ」と言う
「ごめんなさいね、ありがとう」と答える

あっ、これはわたしの夫ではないか
こんなに若々しかった?
いま何歳だったかしら
そもそもわたしはいくつだろう?

「ねぇ、あなた今年何歳になる?」
「嫌だなおばあちゃん、僕ももう24だよ」
「来週のお花見までには元気になってよ、
久しぶりにみんな集まるんだから」

………
頭の中が揺らぎながらゆっくりと動きはじめる
そうか、なるほど、こうなるのか
お花見には何としても元気に参加しなくては
時は優しくも厳しいものだから



「君の目を見つめると」

#383

4/5/2024, 10:39:15 AM

公園のすべり台に寝そべって
星空を見上げるわたし

わたし
すべり台
公園
わたしの街 鉄道
岬 海岸線
本州 日本列島
ユーラシア大陸 太平洋

ゆっくり回る地球
月 火星 大きな太陽
太陽系 銀河系
わたしが見上げていた星々のずっと先

…思い切り遠ざかった意識を
逆回しのようにゆっくり戻す

遠い遠い空からのスカイダイビング
太陽 青い地球 光る日本
そして小さな公園へ

旅から戻ったわたしの心に
もう 悩みはない



「星空の下で」

#382

4/4/2024, 10:20:30 AM

ゼッタイ無理とゼッタイ大丈夫
0%と100%


0と100とのその間
かなり範囲は広いじゃない?


ダメでもともと それでいい
できたらラッキー 得でしかない




「それでいい」

#381

4/3/2024, 10:21:04 AM

何を願うだろう
もし1つだけ 叶うのなら

心のなかに
見つけ出そうとした途端

静かな波のように
悲しみが寄せてくる

だってそれは
どんなに願っても叶わないことだから



「1つだけ」

#380

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