未来は流れくる水流
吹きつける風
一瞬わたしにぶつかって
流れ去り 過去となる
漫然とただ流されぬよう
上流を 風上をしっかり見つめ
全身に力を漲らせて
望む未来をつかまえに行く
「未来」
#138
この一年で何が変わっただろう
わたしは成長しただろうか
少しは賢くなっただろうか
周りにたくさん助けられた
わたしは誰かの助けになれただろうか
少しでも
暑いだけじゃない夏を
寒いだけじゃない冬を
豊かに過ごせたろうか
ひとつ学んだのは
思い込みや期待を手放すこと
誰のせいでもない
自分を責めることもない
誰もが懸命に生きている
一年前よりも心が軽い
カラッと天日に干したように
「1年前」
#137
最近読んだ好きな本、
おすすめあったら教えて!
ネットで買った?本屋さん?
どうやって知ったの、
美容室の雑誌の書評?へぇ〜
なぜかピンときたってわけね!
巡り合わせってあるよね、
引き寄せられるような何か
当たりだったんだぁ
初めての作家さんだったのか
名前は聞いたことあるよ
何か賞とった人じゃない?
え、脇役が気に入ったんだ
似てる人がいる?私も知ってる人?
それにしてもすごい設定だね
ちょっと知らない世界かも
どんな取材してるんだろうね
えっ結末は言わなくていいよ
読みたいから貸してー!
読んだら感想会ね、
脇役さん気になる気になる
「好きな本」
#136
お天気は
心にも身体にも影響を与える
晴れたらポジティブ
降ればちょっとネガティブ
嵐の前後は頭痛やめまいに関節痛
照り降りあいまいな空模様なら
どちらでもなくニュートラル?
…ではなさそう
先行き不確か 予定も立たず
不安材料でしかない
あいまいにするほうはラクでも
振り回されるのはゴメンだよね
(天気じゃない🫨)
「あいまいな空」
#135
駅の西口を出ると
すぐ目の前に丘がある
とても急な坂道で
特別用がない限り
できれば上りたくないところ
でもこの季節だけは特別
だって丘の斜面は全部あじさい
色とりどりに埋め尽くされて
雨の中 傘を手に
足もとを気にしながらでも
ゆっくり上りたくなる
雨の雫を受けて揺れるあじさい
虹色の雲の中をのぼって行くよう
丘の中腹には神社
丘の上には蓮の池
神さまもお釈迦さまも
この丘にいらっしゃるようす
上りきると
丘の裾を流れる川の向こうには
遠く見渡すかぎり 雨に煙る景色
あじさいの雲の上に立ち
天からの恵みの雨が
大地を潤しているのを見ていると
まるで自分も
神さまになったみたい
「あじさい」
#134