食事なんて箸を口元に運ぶ作業だし
お風呂に入るのさえ時間の無駄な気がするし
もうひとつも相手がいなけりゃ生産性がない
する必要が感じられない
正直価値を感じられない
意義はなに意味はなに、それをしてなんになる?
生きる意義はなに生きる意味はなに、息をしてなんになる?
始めようとしなければなにも始まらない
でも始めたら終わりがくる
「あんなに頑張ったのに」なんて絶対言いたくない
だったらなにも頑張らなければいい
そうならないための努力をすればいい?
簡単に言うがそんな思考にそもそも至れない
幼稚園時代から染み付いた諦観
「○○ちゃんはあんなに上手いのに、
どうしてお前はそんなに下手くそなの?」
はあ。娘さんが不良品で可哀想ですね
そんなふうに言う人間のために頑張るなんてばからしい
そんな言うなら下手くそのままでいい
正直全部めんどくさい
今更頑張るなんて泥臭い真似したくない
0からリセットしてみたい
でも0からスタートするのもめんどくさい
だからこのまま生きながらえる
生きるということは死ぬということ
死に急ぐようなことはしないけど
ゆっくりそれをまっている
ふたたび0になるそのときを
同情するなら金をくれ。
小学生のころ、そんな経験をした。
学年は1クラスのみ。
その1クラスでさえ20人にも届かぬ過疎小学校。
くじ引きで引いたのは、最悪の席だった。
「…………」
「……」
「…………」
……3人組。給食の班。流れる沈黙。
喉に給食がつっかえた。
学年有数の問題児二大巨頭と同じ班になったのだ。
うちの小学校はなんせ過疎っていたものだから、まあ、クラス替えすらもなく。親しくする他ないのだが。
のろまな自分が悪いとはいえ…
どちらも他者に攻撃的で、特に私にはあたりが強いものだから関わりたくはなかった。
「うわ、あの班あそこ空気やば……」
「ね……可哀想」
(やっぱそう思うよね!?嫌なの私だけじゃないよね!?
じゃあ代わってくれない!?)
半泣きでほかのクラスメイトに縋るような視線を送る。
しかしながら、まぁ、スルー。この二人に文句をつけるのはこのクラスでは終わりを意味するのだ。
二人の前で「この班、最悪」という一言さえ発しなかったが、生贄に捧げられたような心地だった。
ーー今思うと、素行が悪いとはいえ。
聞こえるところでそんなことを言われていた二人の方がどっちかというと可哀想だったのかもしれない。
テーマ【同情】
(ちなみにこのうちの片方とは、家に遊びに行く程度には仲良くなった)