紅茶の香りに鼻を掠めて
新たな世界を描く
今はまだ私しか見えない世界だけど
いつか色んな人と共有できるように
誰もが楽しめるように
そう思いながら頭をひねる
紅茶を一口
私はこの人が描く小説が好きだ
彼女は何もかも新しくしてしまう
飽き始めていた生活にさえも彩りを
加えてしまう
きっと彼女の新作は今年の秋にでる
そこまで生きながらえていよう
紅茶を一口
斜め前で紅茶を飲みながら私の小説を読んでいる
彼女が幸せだと思える日が多くありますように
そう願いながらパソコンの電源を落とした。
どこまでもつづく青い空を
私は狭い窓枠からしか見たことがない
私が住んでるこの病室の窓ガラスは
季節を運んでくる
外で小さいお友達の楽しそうな声が聞こえて
春は花見
夏は水遊び
秋は落ち葉集め
冬は雪合戦
私も遊びたかった
どこまでも続く青い空の下で
元気に汗をかいて遊んでいたかった
帰る時間になっても駄々をこねて親を困らせる
そんな子供でありたかった。
私はきっともう長くない
今日は私の衣替え
朝から忙しい
昨日は抜け殻の中で眠りこけた
何もかも捨て去って
今日から新しい私を着る
何もなかった。何も苦しくなかった
誰かに抱きしめて支えてほしいような
いつもより寒い冬も凍えたような心もなかった
そんな元気な明るい私を着て生きる
いつもより暖かい花の匂いを纏って
明るい色の服を着てるんるんでおうちをでる。
今日もまた行ってきます。
同じことの繰り返しだけど違う
ありがとう衣替え
高く高く飛びたかった
あんなに綺麗に飛んで得点を入れることができたら
チームに貢献できたら。
あわよくば活躍して注目されたらなんて考えて
こんな僕だからダメなんだ
あの人はこの試合のことしか考えてなくて一直線に向き合ってるその端で僕は見えてるのだろうか?
きっと見えてない
あの人の目の端に映り込みたい。
踊りませんか?
そう言われて素直に踊るバカなんて俺の中にはいない
だから踊ってる人が嫌いだ
俺はいつ、どうしてバカを失ってしまったんだ