10/15/2024, 12:01:29 PM
-鋭い眼差し-
純粋じゃなくなってしまったからだろうか、
死にたいと何度も思ったからだろうか。
幼い頃は暖かいと思っていた太陽の眼差しが
とても鋭くなったような気がする。
楽になるため幾度も自分を上書きした結果の今の自分がわたしは好きだ。
気楽に重くは考えず
これは本心だと言うのに。
ひとつ前のわたしが太陽を恨んだからだろうか。
今のわたしが月を愛したからだろうか。
太陽の眼差しがとても鋭い。
今のわたしは貴方も愛しています。
きっとそうです。
10/13/2024, 10:35:46 AM
-子供のように-
とある夜であった。
網戸の外、澄み切った光を絞りだす月の下で、わたしはただぼやりとしていた。生きている意味とは何なのだろうかと。そう思うわたしに、涙も優しさも、悲しみもなかった。
ただ、わたしの生きる意味というものを、
子供のように探し回る姿が、そこにはあった。
なぜわたしはこうして生きているのだろうか。
生きる価値とはなんなのだろうか。
永遠に辿り着けない答えを探し求める。
まるで幼い子供のようだった。
10/12/2024, 11:19:31 AM
-放課後-
1
白と橙の空がとけた風が、ぶわりと背を押してくる。文化祭のために、学校終わりに校庭でなにか練習をしているらしい。笑い声が遠くから聞こえてくる。人がまばらに走り回っている。
風が、ぶわりと、背を押してくる。
家に帰らなければ。
2
ぐおんぐおんと古くなった扇風機がまわる。
もう、買い替え時だろうか。7度も共に金木犀の花開きを見た。そ、と扇風機に手を添える。
音が無くなった。
この扇風機は、やっと仕事を終えたのだ。
扇風機を労わるように、
風が、ぶわりと、吹き抜ける。