いちご

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8/9/2023, 10:48:19 AM

上手くいかなくたっていい


僕は一度、生徒会をやってみたいと思っていた。
だけど選挙なんて…人前で話すのは苦手なんだよなぁ。

「上手くいかなくたっていい。挑戦することが大事なんだよ。」
「失敗して傷ついたらどうすればいいのさ。」

そう返すと彼は黙ってしまった。
しばらく考え、また彼は口を開いた。

「しらね。」
「…は?」

何を言ってるんだこいつは? 意味がわからない。

「その時考えようぜ。傷つくかどうかなんて気にしてたら挑めねぇし。始めてもねぇのに終わりの先考えるだけ無駄じゃね?」

…ほんと何言ってんだか。

「……じゃぁ応援演説者って役割あるんだけどやってくんね?」
「何やるか分からんがまかせろ。」

そうして僕らは帰路に着いた。

8/8/2023, 12:19:24 PM

テーマ「喋よ花よ」


喋よ。世界を知り我々を導く者よ。
どうか私を案内してくれないか。
私たちはどこへ向かうべきか。
何を信じ、何を探せばよいのか。


花よ。世界の記憶を司る者よ。
どうか私に見せてはくれないか。
私たちが産まれるまでのその記憶を。
世界の奇跡。真実の愛を。


彼らの生きる世界は言った。
正解などないのだと。
だから蝶は逃げるのだと。
だから花は絶えないのだと。

8/7/2023, 10:27:15 AM

テーマ 「最初から決まってた」 / 題名 「最期くらい俺が決める」


車に跳ねられた。
一週間意識がなかった。
悪運なんてレベルじゃない。
受験は終わってた。一浪してまで受けようとしたのに。
なにがあっても、これが最後だったのに。

「生きてただけ良かった!嬉しいよ!また話せて!!」

泣きそうになりながら親友は言う。

「そうだね。」

話の波長を合わせる。

運が悪すぎた。
きっと神のせいだ。
俺の人生をめちゃくちゃにした神を、生きてたってだけで許すほど、俺は優しかっただろうか。
いや、そんなことは無い。
俺の努力を踏み躙ったんだ。才能が人より無い俺の努力を。


失望した。
願掛けなんてするんじゃなかった。
あの時の俺はどうかしていた。
クソ野郎に願いを乞う程、落ちぶれていたようだ。
なぁ?神よ。



……はぁ。

もう、疲れた。
できることはやったさ。
限界まで追い込んだ。
それでもだめだった。
きっともう、最初から決まってたのさ。
運って、そういうもんだろ?
だからもう、何もかもどうでもいい。
次にかけるさ。


じゃぁな、クソ野郎。
二度と顔見せんな。

8/6/2023, 9:56:27 PM

テーマ 「太陽」 / 題名 「君は太陽」



友たちは僕を太陽と呼んだ。

ふざけるな。何も知らないくせに。
常に一緒にいる訳でもないだろう?

僕は月さ。

感情豊かな君たち地球に、同じ顔しか見せ続けない。

8/5/2023, 4:33:47 PM

産まれて鳴る、病院の鐘。
私の鐘もなり始める。
貴方の鐘もその時鳴り始めたのだろう。
これからきっと、何十億回となり続ける。
その瞬間によって、はやさ、高さ、大きさ、全てが変わるのだろう。
次の瞬間が、楽しみだ。明日が、楽しみだ。


テーマ「鐘の音 」 / 題名「貴方と私の鐘の音」

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