テーマ「喋よ花よ」
喋よ。世界を知り我々を導く者よ。
どうか私を案内してくれないか。
私たちはどこへ向かうべきか。
何を信じ、何を探せばよいのか。
花よ。世界の記憶を司る者よ。
どうか私に見せてはくれないか。
私たちが産まれるまでのその記憶を。
世界の奇跡。真実の愛を。
彼らの生きる世界は言った。
正解などないのだと。
だから蝶は逃げるのだと。
だから花は絶えないのだと。
テーマ 「最初から決まってた」 / 題名 「最期くらい俺が決める」
車に跳ねられた。
一週間意識がなかった。
悪運なんてレベルじゃない。
受験は終わってた。一浪してまで受けようとしたのに。
なにがあっても、これが最後だったのに。
「生きてただけ良かった!嬉しいよ!また話せて!!」
泣きそうになりながら親友は言う。
「そうだね。」
話の波長を合わせる。
運が悪すぎた。
きっと神のせいだ。
俺の人生をめちゃくちゃにした神を、生きてたってだけで許すほど、俺は優しかっただろうか。
いや、そんなことは無い。
俺の努力を踏み躙ったんだ。才能が人より無い俺の努力を。
失望した。
願掛けなんてするんじゃなかった。
あの時の俺はどうかしていた。
クソ野郎に願いを乞う程、落ちぶれていたようだ。
なぁ?神よ。
……はぁ。
もう、疲れた。
できることはやったさ。
限界まで追い込んだ。
それでもだめだった。
きっともう、最初から決まってたのさ。
運って、そういうもんだろ?
だからもう、何もかもどうでもいい。
次にかけるさ。
じゃぁな、クソ野郎。
二度と顔見せんな。
テーマ 「太陽」 / 題名 「君は太陽」
友たちは僕を太陽と呼んだ。
ふざけるな。何も知らないくせに。
常に一緒にいる訳でもないだろう?
僕は月さ。
感情豊かな君たち地球に、同じ顔しか見せ続けない。
産まれて鳴る、病院の鐘。
私の鐘もなり始める。
貴方の鐘もその時鳴り始めたのだろう。
これからきっと、何十億回となり続ける。
その瞬間によって、はやさ、高さ、大きさ、全てが変わるのだろう。
次の瞬間が、楽しみだ。明日が、楽しみだ。
テーマ「鐘の音 」 / 題名「貴方と私の鐘の音」
笑い方って人それぞれだと思う。
ふふふって笑ったり、ガハハって笑う人もいる。
それでも人の笑い方に気持ち悪いって言ってくる人がいる。よく分からないことでも、何となくそういうこともあると理解しているつもり。
つまらないことでも大袈裟に笑う、、笑いに時差がある、、ってよく言われるけど、ただ笑いのツボが違うだけ。単に理解力が足りてなくて話がすぐ理解できないだけ。
それを言っても納得してくれない、分かってくれない。
あなたにとってつまらないことでも、俺にとっては面白い。ただこれだけのことでしょ?当たり前のことなのに、いやだからこそ深く考えないから気づかないんだ。英語だって、よく知っている単語こそ多くの意味を持ってるからね。
「じゃぁさ、正しくて、気持ち悪くない笑い方って何。あなたがさ『この人は面白くて笑ってるんだ』って理解しやすい笑い方って何。」
「俺はいつもさ、イライラしたり、怒ってる時も笑うわけよ。その時は普段と笑い方違って、『あはは』って笑うから。あなたも知ってるでしょ?あなたの近くで不機嫌だった時もそうだったでしょ?『あはは』って笑うのが正しいならさ、普段から不機嫌でいろってこと?さすがにそうじゃないってことは馬鹿な俺でもわかるよ。でも減り張りって大事でしょ!」
(一緒にはできないよ、、。)
「あ行」と「は行」って、ずらすと笑い方になるらしい。
「あはは」「いひひ」「うふふ」「えへへ」「おほほ」
だんだん聞かなくなる笑い方だけどさ、受け入れはしやすいでしょ?
これが多分「俺の周りのみんなが言う、正しい笑い方」なんじゃないかな。そういう結論に辿り着いて、「俺は違うな」ってなった。だからこれは間違い。
正しい笑い方はきっと、きちんと気持ちが伝わる笑い方だと思った。
こんな「つまらないこと」を考えて時間潰してる自分を「フッ」って自嘲するのも、正しい笑い方だよね。