「静かな夜明け」
「もう、自分はもっと起きていたいの!」
と、言っていた昔の私がとても懐かしい。
今の私は余裕で昔の私が寝ていた時間の九時をこえて12時まで起きている。
12時辺りになってきて少しずつ眠気が現れるとき、そんな眠気と戦いながら思い出に浸ったり、世界観が素敵なゲームをプレイしたり……
まだ夜明けまで起きれないが、今のままでも夜遅くを堪能できているのだ。
「heart to heart」
……腹を割る、つまり気にせずに話すという意味らしい。
私にとってheart to heartな人は同じ界隈に沼らせた友達や昔からの親友……だと言いたいが、どんなに仲が良くても話せない事は話せないのだ。
____もしかして、私にとって一番heart to heartなのはネットの友達かもしれない。
推しを語り合ったりするのはもちろん、悩みだって打ち明けられるのだから。
顔を見た事がなくてもheart to heartな関係になれるものだ。
「永遠の花束」
そろそろ卒業シーズンがやってくる。
私達、生徒会では毎年三年生へのメッセージを一、二年生が書いて飾り付けるのだが、ただ貼るだけではない。
しっかりデザイン案を元にレイアウトをして綺麗に貼るのだ。
今回のデザイン案は……「花束」だ。丸く切られたメッセージカードを花に見立てて、厚紙で花束の袋の部分やリボンを作って貼る。
この花束なら永遠に枯れることはない。もし、掲示する期間がすぎてしまっても倉庫の中で皆のメッセージが眠って再利用される日までずっと花束は生きているのだから。
「やさしくしないで」
私は他の人がなんともない事で泣き出してしまう。それが私に対する話じゃなくても。
この前、私はリーダーとして選ばれてクラスを引っ張っていく事になった。
先生からの指摘とクラスメイトのざわめき……全てが私に対する愚痴にしか聞こえなくなって、耐えきれずに泣き出してしまったのである。
泣いている私をみて皆が近寄ってくる(特に女子)。
「大丈夫よ悪いのは男子なんだから、悪くないよ」
「私達が悪いから気にしないで」
慰め方や励まし方は違うが、どれも彼女達なりの優しさが込められている。
お願いだから私に優しくしないでおくれ。慰められるとその優しさで更に泣いてしまうのだから。
「隠された手紙」
小学校生活が終わり、中学生に上がろうとしていたときことだ。
ランドセルの中を漁っていると小さな紙の感触がした。取り出して見ると二回に折り曲げられていた。
「……こんなの入れたっけ」
開いてみるとあの頃の私の字で「いっしょう友だちけん」と書いてあった。多分、「一生友達券」なのだろう。
下にはその契約を結んだ友達の名前が書いてある。「(私)と(友達)」と、薄れているが確かに書いてある。
これをずっとランドセルの中にお守りとして入れていたのだろうか。
この友達とずっと仲良くしていきたいと強く願ったのだった。