いつもの帰り道。
今日は少し遅くなってしまった。
ふと見上げると、月がない。
そのかわり、キラキラと星が輝いていた。
そういや大人になって、
空を見る余裕なんてなかった。
あれはオリオン座。
あれが北斗七星だから、北極星はあれ。
ひいじいちゃんは、
北極星を見つけて戦地から帰ってこれたんだって。
子供のころ聞いたことは、今でも思い出せた。
でも、そんなこと知らなくても、星空はきれいだ。
もうちょっと、気楽に頑張ってみようかな。
2026年4月6日
お題→星空の下で
それでいい。
本当にそのままでいいの?
今のままだと沈んでしまいそうなのに。
それでいい。
なんて無責任な言葉。
うまく行かなくてもわたしのせい。
それでいい。
ちょっとだけ、かかとを上げてみる。
視線が高くなった。
それでいい。
わたしはそのままでちょっと変わればいいんだ。
2026年4月5日
お題→それでいい
「ひとつだけだよ」
さっちゃんの目の前にはお菓子がたくさん。
お店の棚に、かわいいラムネ、おいしそうなチョコレート、おまけのアクセサリーがついたガム。
「ひとつだけ」
さっちゃんはおかあさんを見て、その腕の中の弟を見た。それから、たまごボーロをとる。
「みったんの」
おかあさんはボーロをうけとった。
「そうだね、みったんの好きなボーロだね」
そして、にこにことしてさっちゃんに言った。
「さっちゃん、ありがとう。お礼に、さっちゃんのおやつ、ひとつだけ選んでいいよ」
さっちゃんはまた、お菓子を見て迷い始めた。
2026年4月4日
お題→1つだけ
「大切なものは目に見えないんだよ」
それは正しいんだと思う。
でも、やっぱり、目に見えるものとして欲しい。
愛なんて言葉だけ。
彼がなにを思っているのか知ることはできない。
だけど、左手の薬指が目に入る。
日の光にキラリと金色が光った。
ほら、これだけでこんなに嬉しいじゃない。
2026年4月3日
お題→大切なもの
「別に、好きじゃないよ」
照れ隠しに言った後、日付に気付く。
「うん、全然、好きじゃない」
そこで彼女も、日付に気付いた。
「わかってる。わたしも、大嫌いだもん」
うちにきたばかりの犬だけが首をかしげていた。
「ああ~、ウソウソ。好きだってば」
2026年4月2日
お題→エイプリルフール