やりたいことが出来るなんてとんだ贅沢者じゃないか。
絵を描きながら思う。
少なくても見てくれる人がいて、認めてくれる人がいて。なんて豪華な人生だろうか。
今日もきっと不特定多数の誰かが褒めてくれるであろう絵を描いた。本当はもっと彩度の高いキラキラした絵が描きたいのだがそれはあまり受けが良くないのでやめてしまった。
誰かの評価が今の僕の生きる理由だ。
誰かの声が僕に価値をつけている。
評価が、声が絶えてしまったら。僕の存在理由は無くなる。
絵を描くことが好きだ。…本業にできるほどの腕はないので副業として深夜にちまちまと進めている位だが、これで良かったのだと思う。
才能の無い好きなことは趣味に留めておくべきだ。間違っても本職なんぞにしてはいけない。そこは天才のいる場所だ。努力なんてものは関係ない。世界に認められる人の上限は決まっている。
「うそつき」
嘘なんかじゃない。これで良かったんだ。間違いじゃない。
「ほんとは?」
これが本当だよ。これでいいんだ。
「…それはきみのやりたいことなの?」
…理想論なんてどこにも通じない。理不尽と戦うのも時間と労力の無駄なのにそれ以上に軽視されるようなものを、自分の心を誰かに晒してどうするっていうんだ。
……
やりたいこと…
そのままの僕で、そのままの作品を、そのまま楽しんでもらえるような絵を描けたならどれだけ幸福なものか。
だがそうならなかった。なれなかった。
僕は何にもなれない。
いつの間にか日が昇っていて、朝日がキャンバスを照らしている。こんなことをしている場合では無い。会社に行かなければ。
また今日も僕を諦めて堅苦しい殻を着て社会を泳ぐ。
やりたいことなんてもの、最初はあったのだろうか。
また明日
その楽しみが無くなるのがまだ先とはいえ、毎秒経つにつれ彼らが彼らでは無くなる瞬間が近づいてきているのを感じて嫌になる。
一旦と、解散ではないと言ってくれたのは優しい嘘だったんじゃないかと思ってきてしまう。
もちろん我々に囚われず自分の人生を自分らしく生きて欲しいと心から願っているがそれでも期限のない休みは怖い。
声はあげ続けたい。
あなたに救われましたと。あなたがたに幸せにしてもらえましたと。
たとえ透明な声だろうといつかが来るまでずっと
さぁさぁ諸君。諸君の中に推しグループが無期限休止を発表した人間は居ないかい?あぁ失礼。括りが大雑把だったね。そうだなぁ、白い尾っぽのおもしろいグループ…が好きな人だ。
今日のお題は「理想のあなたで」。我々が彼らに永遠に続いて欲しいと願っていたのと重なるんじゃないか?
僕はほんの2,3ヶ月しか見ていない新参者だが毎日思っていたよ。大好きなんだ。だからこそ悲しいし応援しなければならないと思った。彼らがどんな選択をしようと彼らの人生の主人公は彼らなのだから。
我々は彼らの人生の欠片を見せてもらっていた。動画内や配信中の彼らを応援しているのだ、配信外だろうと、なんだろうと、応援すべきじゃないか。僕には幸せであれと願うことしか出来ないが。これも僕が勝手に押し付けている理想なのだろうか。
まとめて落ち着こうと思ったがさすがに纏められるような精神状態じゃないな…しんどいなぁ…
武道館は嬉しいよね。ありがとう。6人であなたがたです。
後悔は後になって悔やむと書くが、その時の自分にできる最善の選択をしていたのなら後悔なんて言葉は人生にないんじゃないかと僕は思う。