【隠された真実】
何かが隠されているからといって、それを暴くことがいつも正しいとは限らない。隠された真実は残酷なものかもしれないし、知らないでいた方が幸せということもあるだろう。
三ヶ月前に召喚された勇者はとても若く、幼げにすら見えた。精々15歳くらいだと誰もが思い、拐かされてきた哀れな子供として、彼を甘やかし、何かと世話してきた。
本当にこんな少年を魔王討伐の旅に向かわせていいのかと論議が交わされたほどだった。それなのに。
「は? 勇者様、24歳って……本当に!?」
「ああ、うん。幼く見えるみたいなんだよね。人種的に」
勇者は呑気に「騙したつもりじゃないんだけどなぁ」などと言って苦笑していた。
別に子供じゃなかった。そのことに、大きなショックを受けた人間は複数いたらしい。国王陛下も勇者と会うたびに、菓子を与えたりしていたようだ。おまけに、王女殿下の勇者を見る表情が少し変わった……とかなんだとか。
勇者の出立は当初の予定より早められた。
【風鈴の音】
自宅で風鈴を楽しむというのは意外と難しいものじゃないのかと思う。
外に置いたら、風が強い日には鳴りっぱなしになるだろう。台風の時なんてそのままにしたら、千切れて飛んでいくかもしれない。
かと言って、室内に置くと、吊るせる場所が限られる。壁からは離さないと鳴らないだろう。そもそも、家の中で風鈴が鳴るほどの風が吹くだろうか。扇風機を向けたら、流石にうるさそうだし。
手で揺らす?
いや、それは風情がないでしょう。
そんなことをつらつらと考えていると、今年もまた風鈴が買えない。風鈴の音は好きなのになあ。
【心だけ、逃避行】
あー、なんてタイムリー?な。
引っ越ししなきゃいけないんです。
部屋が片付かないんです。
文章書いてる場合じゃないんです。
でも創作楽しいよねー?
駄目だってばー!
【冒険】
いわゆる『なろう』で作品を投稿してみる。
私にとってはかなりの冒険だった。
実際、やってみてどうかと言えば、準備不足のひと言だ。話のストックが全然足りない。
評価してくれる人はいて、ありがたいことにジャンルによっては結構読んでもらえていて、とても嬉しく思う。
今は、感想欄を閉じるべきか、このまま受け付ける設定にしておくか迷っている。この先、攻撃的なコメントが付く可能性を否定できないから。
何せメンタルはあまり丈夫じゃない。気持ち良く書き続けていくには、自分を守らなきゃいけない。
でも。もしちゃんと考えて感想を書いてくれる誰かがいたら。それはきっととても幸運なことだ。もうしばらくの間は、感想を受け取れるようにしておこうかなぁ。
【届いて……】
私、先月後半からとある小説投稿サイトに投稿をしているんです。
それで実は……今日、私の作品がジャンル別日間ランキングの1位をいただきました。
昼頃に『もしかしていけるのでは?』と気付き、それからは数字が気になって気になって。
1位じゃなくてもいい、3位以内に入ってくれないかと。本当に『届いて……』という感じでした。ええ。
嘘みたいな本当の話。