ある日、甥っ子が部屋の片隅で泣いていた。
どうすることが正解なのだろう。
傍に寄り添うことしかできなかった。
甥っ子は私が近寄ると怒ってくる。
だけどそのときは抱きついてきた。
彼の手は冷たくて、微かに震えている。
暗闇に残された独りの子ども。
甥っ子の母親は出産の後息を引き取った。
甥っ子の父親、私の兄は事故で息を引き取った。
その頃の甥っ子はまだ4歳だったのに。
もう両親に会えないなんてとても辛いことだ。
私はそんな甥っ子をぎゅっと抱きしめてあげた。
甥っ子は小さく掠れた声で呟いた。
「ぼく、パパとママに会いたいよ。」
夜は外が暗くなり人の心も暗くなる。
全てがどうでも良くなり夜遊びに明け暮れる人や、
ベッドの上で眠れないほど、
辛いことを思い出して泣く人もいる。
大人の世界は広くて、汚い。
ナンパ、ホスト、キャバクラ、風俗、ギャンブル。
借金を返すため売り飛ばされる子供もいる。
人間は優しい人もいれば、
危なく恐れなければいけない人間もいる。
物騒で騒がしく汚い一面のある眠らない世界で
今日も、生活をして生きていくのだ。
初めて一目惚れをした。
夢の中で出会った彼。
黒髪の外国風パーマの男の人。
人生も疲れて精神的にやられてたときに
添い寝してくれて落ち着かせてくれた。
でも、そんな時間も長くはない。
「はぁ、目覚めてしまった。」
夢と現実は叶う確率も少ない。
それでも、私は現実で会いたい_ そう思えた。
数ヶ月後_
私はいつも通り学校に向かう。
電車に乗って学校に向かっている途中。
私は一人の男の人に目線を向けた_
「あの人…たしか何処かで…」
人間関係はすぐ崩れる。
言葉一つで関係が崩れてしまう。
だから人間関係は嫌いでめんどくさい。
貴方から去っていくなら話しかけてこないで。
さよならは辛くなる。
さよならは言わないで。
光と闇の狭間で私たちは今日も過ごす。
抜け出すこともただただ堕ちる事もできるのに。
死ぬと決めた日には幸せが邪魔をして
生きると決めた日に辛さが邪魔をする。
幸せばかりでは
幸せなことも全て当たり前になる。
辛さばかりでは
何もかも全て嫌になって真っ暗になる。
辛さと幸せがあれば
辛さを味わった後に幸せな時間がきたら
「生きてて良かった」そう思えるでしょう?