いつも氷みたいに冷たい。
話しかければ嫌われる回数が増えていく。
そんなの分かっていたけど彼が大好きだった。
毎日、メッセージを送っていた。
2024/11/23
07:25「おはよう、今日も頑張ろうね!」
15:31「今から帰るところ!
今日こんな事があってさ〜…」
21:17「今日も忙しいかな?お疲れ様!」
23:58「また明日ね!おやすみなさい!」
彼から連絡がくるときは、仕事の連絡くらい。
付き合っていても、返信は1ヶ月に2回。
2024/11/28 午後 23時
私は帰宅途中、カバンからスマホの着信音が鳴った。
スマホを確認してみると彼からだった。
23:14『必要以外の連絡をしてくるな。』
いつものことだ。どうってことない。
でも、なぜ目から涙が出るのだろう。
「私なにか悪いことしちゃったかな〜笑」
私は呟いたとき、左から迫ってくる車の音が聞こえた。
………
………
………
気がつくと1ヶ月経っていて冬休みの時期だった。
白い天井、眩しい光、そして
ベッドの横に彼が私の手を握っている。
私が目を覚ましたことに
気づいたとき、彼は泣いていた。
理解ができない。
なぜ彼が泣くのか。
でも、慰めなきゃ。
「笑顔、笑顔。忘れちゃダメだよ。」
私は小さな声で彼の頭をぽんぽん叩いた。
彼は泣きながら笑顔で私の手を再び握った。
私が聞きたかった言葉を彼は言ってくれた。
『愛してる』とね。
久々にお墓参りに行った。
お墓で眠っているのは、私の初恋の人。
明るくて優しい彼が大好きだったの。
辛い時、いつも抱きしめてくれた。
彼がくれた手ぶくろはいつも暖かい。
辛い時はいつもこの手ぶくろを付ける。
そうすれば彼が手を握ってくれている
そんなような感覚になれるから。
もう一度だけ、会いたいな_
お金目当てで男性とお付き合いをした。
男性のことを好きでもなかった
だから愛してるも伝えなかったの。
彼に向けて流す涙はないと思っていたわ。
だけど、彼が事故にあって意識不明なとき。
私は目から涙が止まらなかったの。
彼を冷たくあしらっていたのも
彼を失うことが怖くて避けていた。
ただそれだけ。
本当は彼のことを心の底から愛していたのよ。
変わらないものはない。そう実感したわ。
義理の姉が突然姪っ子を置いて失踪した。
そのため、姪っ子が実家にやってきた。
父と母は仕事で面倒が見れないため
私が毎日面倒を見ていた。
彼女の笑顔を私は見た事がない。
彼女は3歳で父親(私の兄)を亡くしてしまった。
義理の姉もホストにハマってしまい
実の娘にはご飯も与えなかった。
イブの夜、私は姪の好きなハンバーグを作った。
気づいたら、姪の好きなものばかり用意していた。
家族全員で夕食を食べているとき
少し嬉しそうに沢山食べてくれていた。
夕食も食べ終わり、お風呂場で
暖かい湯船に浸かっている最中
姪っ子にサンタさんに何を頼むのか聞いた。
姪っ子は笑顔で答えた。
「おばさんにママになって欲しいって願うの!」
その言葉を聞いて私は涙がこぼれそうになった。
これからは、彼女の母親として
生きていくそう決めた。
私の大切な娘_
クリスマスの贈り物
そっと置かれた赤い箱
中身は何だろう、星のように輝く
開ける前からわかる気がする
それはきっと、君の微笑み
包み紙よりも暖かい
リボンよりも結ばれた思い
手の中に残るのはただの空気
だけど心は満たされる
クリスマスの夜、贈り物とは
物じゃなくて、愛の形