手紙の行方。
私が書いた手紙、読んでくれましたか?
読んでません、風に飛ばされたんです。
子供みたいな言い訳ですね。
っ、本当なんです。
そうですか、まぁ、いいです。
ついてきてください、
はぁ、
それにしても手紙、何処に行ってしまったんでしょう。
くしゃり。
少女が手紙を強く握っている。
「的場」
そう書かれた手紙は、彼女の手にある限り
読まれることはないだろう。
あるいは、破り捨てるかもしれない。
でなければ、燃やしてしまうかもしれない。
「彼の手に渡るのが一番危ない。」
少女は呟き、スッと消えて行った。
まぁ、彼女が持ってるなら何とかしてくれるだろう。
そういうものなのですか?
ふふ、人間は難しいよ、
なら、辞めてしまえば良いものを。
そういう考えもした時期もあったかな、
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夏目友人帳より
輝き
またね、の口約束。
あと17日。
道路に潰れた吹き口。
投げて踏まれたのだろうか。
必要が無くなるとただのプラスチック。
シャボン玉なんて夢でしかない。
必ず割れるでしょ。
虹色の輝き。
混ぜたらほら、
未来は七色。
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時間よ止まれ
天気予報が嘘をついた
土砂降りの雨。
カバンに入れっぱなしのオリタタミ傘。
うれしくない。
そんなとき、
「しょーがねぇーな、ほら、早く入れ」
恋に落ちる音がした
どうしよう!
彼に触れてる右肩が震える。
時間よ止まれ!
駅に着いてしまう。
涙なんて見せないわ!
だって君のことが……好きなの
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メルトより
Я слышу твой голос
далеко-далеко
Я просто жалуюсь, что все в порядке
Мне пойти помочь?
я не понял
Но это нормально, правда?
Я верю, что это нормально
君の声がする
遠く遠く
ただ大丈夫だと嘆いている
助けに行くべきなのか
分からなかった
でも、大丈夫なんだよね
大丈夫だと信じてるからね
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そっと伝えたい
帰り道に
知らない道が
歩いてみたら
変わった景色
これ、みんなに
そっと伝えたい
でも内緒にしてよ
そっと、なんだからね
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