まだ知らない君へ
私の正体を見抜けない君へ
ドロドロになって溶けていった君へ
死んでしまいそうな君へ
まだ知らない君へ
僕の正体を見抜けない君へ
ドロドロになって溶けていった僕は、
死んでしまいそうな君を見つめる。
皆、皆、皆の正体は知らない。
知り得ない。
皆の中はドロドロに固まっている。
飲み込まれる、ズルズルと。
飲み込まれても知らないよ。
欲しいものなど手には入らない。
面白いね。
皆、知らないなんて。
ホントに面白い。
❧✡❦
日陰。
でもたまに日向にも行く。
日陰は眩しくなりすぎずありがたい。
✡
帽子かぶって何処へ行く?
あの子は帰る場所なんてないだろうに。
着物に合わない麦わら帽子。
誰も止めやしなかった。
あの子は笑ってた。
一人で楽しそうに笑ってた。
行く道全部が暗闇で。
絶望的な世界線。
あと一歩踏み出せば。
先。
地獄。
それ以外は要らないと。
『何処へ行く。』
「何処へだって行けるのよ、一人だもん」
✡❧
小さな勇気
それははじめの一歩だと思う。
何事にも必要な第一歩。
案外楽しいよ、
✡❧
わぁ!
何が見えているのか?
私達は、居場所を見つける為に旅をする者だ。
何がそんなに面白い。
だってすごい景色じゃん!こーんなに星みたことない!
だから何だ?
あっ流れ星!
それはただの塵だ。…? 何をしている?
願い事、3回言えると願いが叶うのよ。
あんな一瞬に3回か、金金金ぐらいしか言えぬな。
なにそれ、中3男子じゃん!
ちゅう、さん?
まぁいい、よくわからん事は置いておいて、
そろそろ行くぞ。
もう行くの?
あぁ、
やだ!もうちょっと居させて!
駄目だ、これよりすごい景色見たくないのか?
ゔ、見たいんだけど…、……分かった。行くよー
あぁ、何処までも歩いて行けるさ。
なにそれ、
✡❦