プレゼント
開ければ思いが詰まってる?
あっそ、でも
残念、開けてしまえば詰まった思いも無くなるの
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ゆずの香り、この前冬至の出来事。
久しぶりに帰ってきた家でゆず風呂をしたのだ。
掃除が大変になるからゆずは潰さない程度で揉む。
が、妹がやらかした。
「みてみてー四角くなった!サイコロ出来るよ」
見事!無邪気な笑顔で成し遂げる珍技。
本来の丸いはずのゆずを四角く出来るのは才能!
そして、サイコロにして遊べる子供の心を忘れない
素晴しさ。なんと称えれば良いか、
そして、なんと叱ればよいか…
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大空の音を聞いたことがあるだろうか?
言葉では言い表す事ができない広い音。
高かったり低かったり、長かったり短かったり、
綺麗な和音の時も、複雑な不協和音の時も、
全てが大空の音。
一度。
雨の中を、
雨上がりを、
朝焼けを、
夕焼けを、
夜空を、
青空を、
大空の音を聞いてほしい。
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寂しさを気まぐれと呼びたい。前の続きになります。
「双子ね、」
〈あんたさ、あの子忘れてない?〉
「いけね、完全に忘れてたわ」
[サイテーね]
『おい、省吾、手続き済ませておいたぞ、』
「サンキュー、これで人手が増えたな」
『そうだな』
「じゃぁ、そろそろ行きますか、」
『ん、』
〈じゃぁ、憲治さん、エロガキ、またね〉
『じゃぁな』
会場を後にした俺らは、
女の子の名前についてとても悩んだ。
『レイでいっか』
「レイ?」
『あぁ、鈴でレイ』
「なんで?」
『さぁな、気まぐれさ』
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最後まで読んでくれて有り難う御座いました。
冬は一緒にと言いたくなる、前回の続きになります。
舞台にスポットライトが当てられ、
布をかぶった少女が姿を現した。
[そうです!今回の目玉、少女になります!
さぁーて、今回のラッキーな当選者は?!]
陽気な声とともに、
メイドが数字の入っている箱を探った。
皆、息を呑んで見つめた。
[この人!番号2238番さん!]
「?…!おっさん!俺だ!」
『やっぱか、変なとこもってるよな、行って来い』
[あら、憲治さんとこの]
「うす、」
[おめでとう]
[さて、2238番さんに彼女と賞金を贈呈します!]
わっと会場が盛り上がり、拍手が響き渡った。
[彼女できてよかったわね]
「彼女じゃぁねーす、シゴト仲間」
[あっそ、]
〈つまんない男しょ〉
[ほんっとつまんない、]
「あ!エロ女!」
[樹香、エロ女って呼ばれてんの]
〈あんたもそのうち言われるからな〉
「なんか似てね、…姉妹?」
〈[残念、双子よ]〉
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