寂しさを気まぐれと呼びたい。前の続きになります。
「双子ね、」
〈あんたさ、あの子忘れてない?〉
「いけね、完全に忘れてたわ」
[サイテーね]
『おい、省吾、手続き済ませておいたぞ、』
「サンキュー、これで人手が増えたな」
『そうだな』
「じゃぁ、そろそろ行きますか、」
『ん、』
〈じゃぁ、憲治さん、エロガキ、またね〉
『じゃぁな』
会場を後にした俺らは、
女の子の名前についてとても悩んだ。
『レイでいっか』
「レイ?」
『あぁ、鈴でレイ』
「なんで?」
『さぁな、気まぐれさ』
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最後まで読んでくれて有り難う御座いました。
冬は一緒にと言いたくなる、前回の続きになります。
舞台にスポットライトが当てられ、
布をかぶった少女が姿を現した。
[そうです!今回の目玉、少女になります!
さぁーて、今回のラッキーな当選者は?!]
陽気な声とともに、
メイドが数字の入っている箱を探った。
皆、息を呑んで見つめた。
[この人!番号2238番さん!]
「?…!おっさん!俺だ!」
『やっぱか、変なとこもってるよな、行って来い』
[あら、憲治さんとこの]
「うす、」
[おめでとう]
[さて、2238番さんに彼女と賞金を贈呈します!]
わっと会場が盛り上がり、拍手が響き渡った。
[彼女できてよかったわね]
「彼女じゃぁねーす、シゴト仲間」
[あっそ、]
〈つまんない男しょ〉
[ほんっとつまんない、]
「あ!エロ女!」
[樹香、エロ女って呼ばれてんの]
〈あんたもそのうち言われるからな〉
「なんか似てね、…姉妹?」
〈[残念、双子よ]〉
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風邪を引いてしまいそう、前の続きになります。
「何がまじーぃんだよ」
『シークレットが人だとランダムに当てられるんだ。』
「金は積まねーのかよ」
『そうだ、だから当たる確率が格段に減る』
「まじかよ、つまんねぇーの」
『でもそれなりの賞金がもらえるんだぜ』
「マジ!!、ラッキー!」
『まだ当たったわけじゃねぇだろ』
「まあまあ、当たる確率が減っても、当たるんだろ、
もしかしたら」
『まあ、』
[続きまして、今回の目玉、シークレットの登場です]
熱気が狂ったように上がり息苦しい。
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雪を待つ心は空っぽで、 前回の続きになります。
会場が熱気で溢れてきた頃、
省吾はシークレットまで時間を潰すことにした。
「ってゆーか、そんなに面白いか?金かけるだけだろ」
ふと、誰かの気配を感じ振り返った。
そこには見慣れぬ少女の姿。
一瞬だが時間が止まったかのように感じられ、
そのまま少女は会場の奥へと連れて行かれた。
省吾は無心にいま来た道を早足で戻った。
「おっさん!やべぇ、俺見ちゃった。」
『あぁ、クソッ負けちまったよ、』
「なぁ、やべんだって、俺見ちゃった」
『なんだよ、何を見た?』
「俺、シークレット見ちゃったかもしんね」
『?!まじか?、どんなだった?』
「女、いや女の子か?」
『人、だったのか?』
「あぁ、人だった」
『そうか、ならまじぃことになるかもな、』
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また、続くと思います。一応、続けるつもりです。
宜しくお願いします。
イルミネーションの光が目を刺す、
前回の続きになります。
[ご来店の皆様お待たせしました。
只今より競売を始めさせて頂きます。
お手元のメニューから番号を決め、
投票という形で競売を行います。
票に襖子をかけてください。]
「襖子ってなんだ、」
『かじかがえる、別名金だ。
ここでは古風な言い回しを使っているんだ。』
「ふーん、変な言い回し。」
[それでは、1番、票におかけください。]
競売が始まり、周りの目が色づき始めた。
「なぁ、シークレットっていつだ?」
『そのうちだ、おっ!狙ってるやつだ!いけ!』
「あっそ、俺、ちょっとウロウロしてくっから」
『あー!皆かけるな、俺も!』
「物好きは困るねー」
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読んでくださり有り難う御座います。
また続きですみません。
長い目で見てくださると光栄です。