桜川 猫未

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10/6/2024, 6:01:41 AM

星座の神話

昔、昔ある少女が必死に生きていました。
親の圧力と友達のいじめにも耐え抜いていました。
そんな時少女が空に向かって叫びました。
「もう、死にたい」
とても哀れに思った神様が
少女を空にあげて星座にしてくれました。

ある少女の星座。

                        ❧

10/5/2024, 9:20:16 AM

踊りませんか?
食事の後、恒例の時間が来た。
必ず声をかけてくる貴方と今夜も踊ります。
えぇ、と返事をし
よく分からないステップとよく分からない音楽で
私にはこの時間がしんどい。
貴方の顔も浮かぬまま、
「早く終わるといいねぇ」
ふふ、と微笑む貴方。
高鳴る雰囲気とは裏腹に
私たちには黒い裏面がちらつく。
見て見ぬふりはもう疲れました。
この事を公にするのは私たちが疲れます。
どうしたら良いのでしょうか。
貴方は。
私は。
檻の中。
                        ❧

10/3/2024, 10:04:30 PM

巡り会えたら
過去の私に巡り会う。
「そっちはどう?」
『もう死にたいかも
 未来はどう?』
「結構いいよ」
『そっかぁ、じゃあ死なずに頑張るよ、』
「任せた」

未来の私に巡り会う。
「そっちはどう?」
『結構いいよ
 過去はどう?』
「結構いいよ、じゃあ私も頑張るよ、」
『任せた』


巡り会えたら楽しそう。
                        ❦

10/2/2024, 10:05:19 PM

奇跡をもう一度
何でもない時間に、
何でもない頃に、
何でもない自分に、
未来のない自分に、
奇跡をもう一度、
誰がが差し伸べた手を振り払った自分に、
独りでは何もできなかった自分に、
なのに、一人でいようとした自分に、
自分に未来はないから、
奇跡をもう一度。

                        ❧

10/2/2024, 8:19:17 AM

たそがれ
午後5時半頃
空が黄昏ていた。
水を垂らすと空が滲んでいった。
色が混ざって白っぽく黒っぽくなっていく。
空はいつでも私を待っている。
用意をしても届かない場所。
早くいっても、遅れても、
空はいつでも私を呼んでいる。
                        ✡

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