終点、終点、水見ヶ丘
電車のアナウンスで目が覚める。
「あ、乗り過ごした」
急いで友達を起こす
「おい、起きろー」
[うーん?]
「今、水見ヶ丘やで」
[え?、何?]
「今、水見ヶ丘やで、終点、うちら
の・り・す・ご・し・た」
[はぁ、まじか]
「うい」
[なんでそんなに楽しそうなんだ、]
「えー、だってー夏休みやし大丈夫やろ」
[はぁ、なんだよそれ]
「夜同士歩こうぜー」
[夜同士って夜通しな、]
「何でもええねん!楽しいから。」
❦
上手くいかなくったっていい
「だって、誰も猫未ちゃんを責める人はいないよ。」
って先生は言った。
でも間違ってる私は桜川猫未、桜川家の一人なのだから
七鬼家も東雲家も上手くやって来た。
なのに桜川が失敗してどうするんだ
雲外様に怒られてしまう
だから、上手くいかなくったっていいなんて
そんな言葉間違っている。
❧
蝶よ花よ、私を連れて行って。
ねぇ、私を連れて行って。
誰も届かない場所まで、誰も知らない遠い場所まで
光り輝くあの空へ
「私もいきたい」
なんで?なんで?、置いて行くの…
お願い、お願いします。
「もう、悪い子辞めるから、許して、何でもするから」
「だから、だから、私を置いて行かないで…」
『助けて』
彼女の声は何処に届いたのだろうか。
彼女の声は誰に届いたのだろうか。
ただ、
誰もいない空を虚しく眺めることしかできなかった。
❧
最初から決まっていた。
私の運命は、暗闇だということが
誰かを助けて喜ばれても、私の運命は変わらない。
別に最初から決まっていても
それでいいんだと思う…ようにした。
「一緒に行こ」と手を引いて私を連れて行く貴方達は
私の本当の過去、顔はまだ知らない。
[うん]
と歩き出すが後ろは向かないことにしている。
最初から決まっていたのだから。
❧
HUNTER×HUNTERより
太陽の光が陽だまりを作った。
私たちは、あの陽だまりには入れない。
牛のようにのびのび遊ぶ子もいれば、
犬のように駆け回る子もいる。
馬の女の子が私に手を伸ばしてきた。
手を取るととても暖かかった。
私も遊びに行きたいと
踏み出そうとすると貴方が着物を引っ張る。
『行かないで』と言わんばかりに着物を引っ張る。
いつになったら暖かい場所に行けるの?
皆は知らないが私達は呪われている。
❧
フルーツバスケットより