戯引輪 昏伴

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2/23/2023, 10:22:11 AM

Love you till dawn.
夜の魔法はとけて消えて
容赦のない太陽が、君を照らし出す。
土色の平面に穴ぼこが空いた、君の顔。
土色の柱に枝がいくつか生えている、君の体。
ひどく冷たくて生温かい。
抱擁に返ってくるのは自分の体温ばかり。

どんな朝日も、どんな夕日も、
月光でさえ、
君を美しく照らしはしない。

闇の中、沈黙に横たわり、君を抱く。
夜よ明けるな、月よ満ちるな。
永久(とこしえ)に、新月の夜が続けばいい。
それなら、醜い君にも夜の魔法が効くだろう。

肌で君の場所を探り当てる、抱き寄せる。
決して君からは来ない。

それでも──粘土の塊じゃあ仕方がないか。

2/23/2023, 8:21:57 AM

太陽のようなものだ。人というのは。

茫漠たる宇宙に散逸する欠片々々、破片々々。
寄せ集まり、衝突し、あるいは再び散逸し。
そうして生まれる。

生まれた太陽は、膨大な熱と光を出す。
限度を知らない。
厚顔無恥で、この宇宙で一番偉いかのように君臨する。
己が輝きのせいで、周りを見ることもロクにしない。

時折、他の太陽に惹かれるかもしれないが、
衝突すれば、一方が取り込まれるか、両者爆散するか...。

孤独に、ひたすら孤独に銀河の中を、
旅をしていると知りもせず、
ぐるぐる、ぐるぐる。

数十億年ぽっちの命を使いきったその残骸は、
また次の太陽のための欠片々々、破片々々になり、
あるいは光をも飲み込む「死」の暗黒天体になり、
茫漠たる宇宙に漂うのだ。

人のようなものだ。太陽というのは。

2/8/2023, 2:42:07 AM

どこにも書けないんだからここにも書かないヨ

1/20/2023, 11:07:42 AM

海の底には何があるだろうか。
海に底などあるのだろうか。
海の真ん中、はるか深淵はさることながら、
この、君が立っている浅瀬にしたって
底があるとは言い切れないじゃないか......

え?何言ってるかわからないって?
そう。それなら──

1/19/2023, 11:21:12 AM

君に会いたくて仕方がない
って初めて言われた時はビックリしたけど、
もう迷わない。
「1時間2,000円ね。キスは1,000円、
あ、待って、最近口紅高いのに変えたの。
だから1回1,200円ね。いいでしょ?」
間違いなくこの人のことは愛してるんだけど、
まあ、ちょっとぐらい、いいよね。

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