記憶の破片

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10/28/2024, 11:04:35 AM

暗がりの中で

あー、ここ知ってる。これで何度目だろう。
今回は何処まで深く落ちたかな? 

毎度思うのは、この拭いきれない嫌悪感。
周りの人の様に「普通に」生きようとしてここに来る。
頑張ったの。普通の人に追いつける様に。
どんどん落ちている事に気付きながら、
見ないふりしてたらここに居た。

もう立ち上がらなければ、立とうとする心を
壊してしまえば、目を開けるのを拒むのに
無理矢理開かせようとする「現実」という
日射光が無ければ
私が私で居られるのに。


10/27/2024, 11:31:46 AM

紅茶の香り

保育園に通っていた私は、パーティで出てくる紅茶が苦手だった。飲めるようになったのはいつだったか覚えていないが、きっかけは温めた紅茶が美味しいと気付いた時だろう。紅茶なんて小洒落た人が好む物だと思っていた。良さも分からなかった。紅茶は味だけでなく香りを楽しむ物だと気付いたのはここ最近だ。私にとって紅茶の香りは、人を待つ匂い。人を想い持つ匂いだった。それは保育園の縁日で母が来るのを待つ匂い。今になっても冷えた紅茶は嫌いだし好きでは無い。ふとあの待っている時の孤独感を思いだすから。