言葉にできない
らーらーら……
ららーらぁ
春爛漫
レジャーシートをカバンに入れて、水筒、弁当も持った。忘れ物の確認は済んだ。
まだ楽しみはとっておきたいから、足元の花びらだけを見ていると、公園はどこも人でいっぱいだという、携帯が一回鳴った。
誰よりも、ずっと
車窓から垣間見えた看板から幾星霜。
姿見の前でポーズを取る。
電車が通過した音に、シャッター音も掻き消される。
今日買ったネグリジェには、下品にならない程度にレースが入っていた。
まあ。
築年数がやばいアパートでそんなことしてもまあ格好がつかないわけで。
でもそれもそれでいいじゃんって思うわけで。
誰に言い訳してんだって話なんだけど、まあ、出来ればいい写真を送りたいのは本当。でも取り繕った写真も嫌。
だから送りつけてやる。
みていやがれこのやろー。
沈む夕日
朝起きても一人
歯を磨いても一人
飯作っても一人
飯食っても一人
街歩いても一人
ゲーム買っても一人
家帰っても一人
酔っ払っても一人
配信見ても一人
欠伸しても一人
夜寝ても一人
朝起きても一人
咳をしても一人
咳をしても一人
星空の下で
年始に張り切って買ったのに、いつの間にか埃がかぶってた日めくりカレンダーを、一気に明日まで破り捨てた。
ポケットでバイブが鳴った。スマホを取り出してみる。
メモ書きがびっしりと書かれた日めくりカレンダーは、一枚減り、明日に繋がる。
時計を見て、スマホを開いた。
>まだ起きてる?
明日が楽しみだぜえ<
>明日の朝、遅刻厳禁
おけーだよー<
>そう言って遅刻する人を知ってる
ごめんて<
>ねえ外見てみて
今ベランダ<
画面が一瞬暗転し、電話が繋がる。
もしもし?とは少し違う。やっほー。は軽すぎる。
電話の向こうから開口一番。
耳近すぎー、真っ暗じゃん。
そう言われた。
顔を離して、君を見る。