せつか

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3/19/2026, 11:01:11 PM

映画館の照明が落ちた時。
駅のホームに立った時。
くじをめくって広げた時。
ガチャガチャを開ける時。
好きな作家の最新作の最初の一ページ。

ほんの一瞬でも、徐々に込み上げてくるものでも、胸が高鳴る瞬間って、意外にたくさんあるものだ。


END


「胸が高鳴る」

3/18/2026, 3:18:05 PM

不条理なのはフィクションの世界だけであって欲しいなぁ。
そう思うのに現実は残酷で。
身近な人間関係も、世界の在り方も。
「なんでこんな事が起こるの?」って事ばかり。
この不条理な世界で生きるのに、必要なのはなんだろう?
鈍感さ? 諦め? スルースキル?
そればっかりに傾くのもなんだか寂しい。


END


「不条理」

3/17/2026, 4:28:52 PM

産まれた時にあんなに泣くのは、辛いことばかりのこの世に出てきてしまった事が悲しいからだ。
そう言ったのは誰だったか。
今、目の前にソイツがいたら渾身の力を込めてぶん殴ってやるのに。

一言も発することなく消えてしまった、小さな命。
白く冷たくなった我が子に呆然とする妻。
開かれることの無かった瞳は、薄い瞼の奥で何を見つめていたのだろう。

「泣かないよ?」
妻がポツリと呟く。
「·····泣かないね」
私もポツリとそう答えて、妻の体を抱き締める。
「やっと会えたのに」
妻の声は震えていた。
「·····そうだね」
私はそれだけ言うのが精一杯で。
「うぅ·····、っあ、あぁぁ――」
妻の泣き声が狭い病室に響く。

妻の腕の中、真新しいおくるみの白が目に痛い。
私は妻と、妻の腕の中の小さな命をまるごと抱き締めて、妻と一緒にこれが生涯最後とばかりに泣きじゃくった。


END



「泣かないよ」

3/16/2026, 5:14:36 PM

この世界で生きるには、少しくらい怖がりな方がいいと思う。
リスクマネジメントってやつですよ。


END


「怖がり」

3/15/2026, 4:51:31 PM

たくさん雪が降った日の翌日。昇る朝陽に積もった雪がキラキラと反射している。
波の無い静かな夜。月の光がまっすぐ海面を照らし、風が通るたびに光が揺れる。
線香花火の最後の瞬間。オレンジの火花が一瞬激しく輝き、突然ポトリと落ちる。
お気に入りのネイルを塗って推しに会いに行った午後。よく晴れた会場で撮った写真には、ラメが綺麗に映っている。
静かな部屋で大好きな歌手の歌を聞いている。イヤホンから流れるこの世で一番綺麗な声と、その声が紡ぐ愛のうた。
背の高いガラスの器に芸術的に盛られたパフェ。たくさんの苺とアイスクリームとチョコレート。どこから攻略しようかと登山家のようにスプーンを翳す。

きらきら、キラキラ。
今日もどこかで星が溢れる。


END



「星が溢れる」

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