せつか

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2/12/2026, 1:23:27 PM

どうしても伝えたいこととか·····




別に無いなぁ。



END


「伝えたい」

2/11/2026, 4:13:18 PM

とある女性二人組。
「この場所でAがBに告白したんだよねー!」
「エモい·····!!」

とある特撮オタ。
「この場所で主人公が改造人間だとヒロインにバレたんだよな」
「あのシーン泣き演技凄かった。そのあとの変身は特撮史上に残る名シーン」

とある天体ファン。
「市内で星空観測するにはこの場所が最適です」
「開けてるし夜は周囲の建物もライトが落ちるからね」

とある歴史家。
「この場所は百五十六年前の今日、焼け野原になったんだよね」
「〇〇の戦い。教科書に載ってる事件の舞台が地元って胸アツ」

街の中心にある公園で、シンボルとなっている大きな樹は今日も人々の営みを見つめていました。
他愛の無い会話に耳を傾け、八十年近く続く穏やかな日々を愛おしく思いながら、儚い命を繋ぐ人々を見守ります。

大きな樹に背を預け、思い思いに語る人々はでも、知りません。
この樹のある、この場所。
この場所の地中深くに、夥しい数の屍が眠っていることを。
この樹が遥か昔から、この場所で多くの血を吸ってきたことを――。

大きな樹はそしらぬ顔で、自分に背を預ける人々を今日も見守るのでした。


END



「この場所で」

2/11/2026, 3:14:00 AM

生きる意味を探してるわけじゃない。
運命の相手なんて欲しがってない。
価値を見出したいわけじゃない。
正しいことをしたいわけじゃない。

誰もが、
みんな、
なんて。

もう殆ど意味が無い。


END


「誰もがみんな」

2/9/2026, 12:18:32 PM

「はいこれ。あげる」
「·····よくこんなに集めたな」
突き付けられた黒い薔薇の花束に、若干引きながら男は答えた。
「苦労したんだから。黒薔薇なんてなかなか見つからないからさ。取り扱ってる店見つけて、五十三本用意出来たら教えてくれって頼み込んで。ホントは誕生日にあげたかったけど、仕方ないよね」
「まぁ、な」
「しばらくコレ、胸に挿しててよ」
「胸に挿すなら赤の方が良くないか?」
「ダメ。黒がいい」
戯れのような言葉を交わしながら、黒い薔薇を一本引き抜いて胸に挿す。男の白いスーツに真っ黒な薔薇が一際強く印象に残る。
「しばらくそれ付けててよ」
「別にいいけど·····」
「 花束から一本ずつ引き抜いて、胸に挿してね」
「分かった」
たまにおかしなゲームを思いつく恋人に、疑問符を浮かべながらも付き合ってやる。
「毎日ちゃんと確かめるから」
「なんか意味があるのか」
「·····まぁ、願掛けみたいなモン、かな」
「そうか」
恋人が満足するならそれでいい。本当は胸に挿すなら薔薇じゃなくても何でも良かった。花でなくとも、チーフか何かでも構わなかった。薔薇がいいよと言ったのは恋人だった。特に考えもなく「そうか」と答えて始まった習慣は、もう何年になるのか。
それでも黒い薔薇は初めてだった。
きっとこれも、恋人の中では何か意味があるのだろう。何も言ってこないけれど、それだけは分かる。

「気が向いたら意味を教えてあげる」
知りたい。知りたくない。どちらでもある感情はしかし、目の前の恋人の楽しそうな表情にどうでも良くなってくる。
スーツの胸に薔薇を挿す。
たったそれだけのこと。
恋人が楽しむだけの、ただの戯れ。
「花言葉なんか知らなくたって、好きな気持ちは変わらないよ」
「分かってるよ」
ならば何故、と聞くことはない。


〝あなたは永遠に私のもの〟


END


「花束」

2/8/2026, 4:35:44 PM

接客してくれる店員さんに、別に笑顔でいて欲しいとは思わない。自然に挨拶をしてくれて、自然に会計とか必要な会話をしてくれて、商品を丁寧に扱ってくれて、質問があれば明確な答えをくれて、スムーズに終わればそれでいい。
というか、お互いにそれが出来ていれば自然と笑顔になるんじゃないだろうか?
無理な作り笑いはすぐに分かるし、笑顔だけ向けられてもこちらの望むものが得られなかったら意味が無いだろうに。

スマイル0円の時代はもう終わっている。


END


「スマイル」

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