せつか

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6/25/2025, 9:44:52 PM

愛に大きさってあるのかな?
まぁ、あるんじゃない? 通りすがりに会ったワンコやニャンコを可愛いって思うのとか、困ってる赤の他人をちょっと手伝ってあげようかな、って思うのも、小さな愛だと思うよ。
あぁ、そっか。·····みんなそれを持ってる筈なのにね。
なんで戦争とか起こっちゃうのかなぁ。
なんでかねえ。
小さな愛をみんなで集めれば大きな愛になるだろうにね。
わからないねえ。


END



「小さな愛」

6/24/2025, 4:28:23 PM

空はこんなにも果てしないのに、人はなぜ境界を作りたがるのだろう。
空も海も、大地にだって生まれた時には線なんか書かれてなかったのに、いつの間にか縦横無尽に線が引かれている。
こちらとあちらを隔てる線は、大地だけでなく海にも空にも、容赦なく伸びていく。

書けない筈の線を引いて、あちらとこちらを分断して、細かく細かく切り刻んで、切り分けられた世界はもう元の姿には戻れない。

澄み切った空はこんなにも果てしないのに、目に見えない線が張り巡らされている。
やがてその線は宇宙へも向かうのだろう。
いつか月でも奪い合いを始めるのだろうか。


END



「空はこんなにも」

6/23/2025, 4:24:36 PM

お花屋さん、パン屋さん、お菓子屋さん、ケーキ屋さん。洋服屋さんに自転車屋さん。おもちゃ屋さんに車屋さん。近くにあった本屋さん。
「〇〇屋さん」という名前のつく仕事は何故かどれも素敵に見えた。
今はもうそれらの〝お店屋さん〟はショッピングモールに全部入ってしまって、個人経営の店舗に入るのは逆に勇気がいるほどになってしまった。

〇〇屋さん、という名前では呼ばなくなって、フラワーショップ、ブーランジェリー、パティスリー、なんて名前で呼んでいる。

大人になるって、きっとこういう事なんだろうな。


END


「子供の頃の夢」

6/22/2025, 9:41:11 PM

そうやって引き止められるだけの心を相手に向けていたか。
相手が自分の元を去るにはそれだけの理由があるのではないか。

「行っちゃやだ」
「そばにいて」

そうやって泣き喚いて、それで足を止めてくれるのは相手の優しさだ。
その優しさに報いるだけの何かを、相手に向けられているだろうか。

END


「どこにも行かないで」

6/21/2025, 11:29:34 PM

待って、待って。
ずっと君を追いかけていた。
君は覚えていないかもしれないけれど、僕はずっと君を見てて。
ねえ待って、僕の話を聞いて。
夜目にも分かる君のその、背中。
僕がどんなに惹かれたか分かる?
颯爽と歩く君のその背中。
ずっと見つめてたんだ。
理想だった。

君のその背中に、広くて大きなその背中に。

×××を突き立てたら――

「ああ、ほら」

なんてキレイな――


赤。


END



「君の背中を追って」

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