年が明けました。
良いお年をお迎え出来ましたでしょうか?
去年は良い年を過ごす事が出来ましたでしょうか?
一年後、今日と同じようにこのアプリを使って楽しむ事が出来ていたら、良い年を過ごせたと言えるのかなぁと何となく思います。
読んでくださった皆様、ありがとうございました。
今年もよろしくお願いします。
END
「良いお年を」
推し活して推し活して推し活した一年だったと思う。
ゲームして二次創作して花を見に行って本を読んで買い物して友達と推しの話して推しの水着に発狂してイベント行ってハープ聴いてしろくま食べてケーキ食べてゲームして本読んで二次創作してWebイベント参加して本作ってイベント参加して……推しの解像度を上げようと必死な一年だったな。
趣味に没頭出来るのは幸せなことだなぁとしみじみ思った一年でした。
END
「1年を振り返る」
「ミカンって、平仮名か片仮名だとぱっと浮かぶのはあのオレンジ色の果物だけど」
「また何か考えてんな」
「未だ完成せず、完了せずの〝未完〟かも知れないし、未だ刊行されずの〝未刊〟かも知れない」
「普通は果物思い出すだろ」
「あと味覚を司る器官って意味の〝味官〟って言葉もあるんだって」
「スマホで調べる程のことか?」
「気になっちゃってさ」
「まぁ、日本語を母語としてない人が聞いたり見たりしたらややこしいだろうな」
「それもあるし、果物以外を思い浮かべる人ってどれくらいいるのかなって」
「みかん、みかん、ミカンなぁ……」
「なんか考えてる?」
「いや、今年はいっぱい届いたから悪くならない内に食べなきゃなって思っただけ」
「そっちのが大問題だね。じゃあもう一個たーべよ」
「後で手洗えよ。指真っ黄色になるから」
「うん」
「……これ、ちょっと酸っぱいな」
END
「みかん」
冬休みって言ったって、クリスマスに大晦日にお正月と行事に追われて、休みになってないんだよね。
リースとツリーを出して飾って、ケーキとチキンを用意して、それが終わったら慌てて片付けて、今度は正月飾りに鏡餅におせちの準備。遊びに来る親戚の子供の為に、お年玉も用意しなきゃいけない。
その合間に仕事納めだの大掃除だのはあるし、粗大ゴミどうしようとかお墓参りもしなきゃとか年賀状どうしようとか。
慌ただしくて、忙しなくて、冬休みなんて看板に偽りありだ。
毎年毎年ぶちぶち文句を言って、それでも変わらないから諦めて。
「でも、お正月の妙に静かな午後の空気、好き」
「わかる」
「初詣、行く?」
「箱根駅伝終わったらいいよ」
「え、じゃあやだ」
「なんだよもう!」
毎年同じ正月を迎えられるのは、実はとても幸福な事なのだろう。
END
「冬休み」
「てぶくろ、って反対から言ってみて」
「……? ろくぶて」
「分かった。いち」
「いてっ」
「に、さん、し、ご、ろく!」
「いて、てっ、て、ちょ、おい!」
「六ぶてって言った」
「ってーよ馬鹿! 今どき小学生でもやらねえことすんな!」
「やらねえか、最近の小学生」
「やらねえよ。暇なのかお前」
「暇じゃなかったらこんな事やらねえよ」
「くだらねえなあ俺ら」
「年の瀬に何やってんだろな」
「あ」
「んだよ」
「指、穴空いてた」
「くだらねえことやってねえで手袋買いに行こうぜ」
「お母ちゃん、お手々が冷たい」
「母ちゃんじゃねえ馬鹿」
「ほんっっと、くだらねえなぁ俺ら」
END
「手ぶくろ」