愛の言葉を ぶ厚いオブラートに包んでわたす?
そのオブラートって、なかなかの価値があるモノじゃないの?
わざわざそんな事しなくてもいいじゃない。
え?
お相手は、そんなにオブラートが大好きなの?
オブラートって、味のしない ただの紙だよね?
相手に、価値のないモノはいらないって
言われたのかしら?
あはは、良かったね!
…何が って?
だって、そんなコトを言ってくる人とは すぐに別れる事ができるじゃない!
それに、自分が持っている 大切な通貨を、わざわざ、蔑ろにしなくても良くなるじゃないの!
折り紙つきね!
うふふ、ついてきた折り紙は 大事にしてちょうだいね。
あなたの持っている折り紙を 好んでくれるヒトは、きっといるはずよ。
『I LOVE…』
今日、ふと 思い立ったので、街へ出ることにしました。
外出用の お洋服を着ると、たんすの上に 置きっぱなしだったお洋服の、ひんやりとした 温度がつたわってきました。
ちょっとだけ、鳥肌がたつような 感じがしました。
わたしは、独りなので つぶやいても いいよね。
「寒いね」
鞄に、必要なものを、さっと しまいました。
ホットミルクのような色をした 鞄でした。
でも、皮肉なことに、すこし ひんやりとしていました。
わたしは 慣れてしまった、鳥肌がたつような 感覚を、また 感じました。
玄関の、うす汚れた タイルの上に 立ちました。
やわらかいけど 硬い、ココアのような色の ショートブーツを、さっと 履いてみました。
重厚感のある 生地では、リラックスする事は できませんけど。
土に、くしゃくしゃの金箔をまぜたような 色の、ドアノブにふれました。
少し、腹でうずをまくような 感覚がありましたが、こころの笑みで 紛らわしました。
「いってきます」
鉛がついているような、重いドアを 押しました。
『街へ』