過ぎた日を思う
あの人や なをつげし
ききては陰に すぎさりし
涼風や 夏過ぎて けうをふりかえざりし
さんざめて なお 忘れいく
このかおり どこのものぞと
訪ねても かぐわしき ねむりとなりむ
この胸に なごりとなりし
あの香や どこのものとぞ もとめしは
どこの角から 薫りなぞ 吹きさびし
過ぎた日をおもう
かの陰や 思い出になむ 残りし色香
すぎさりし 面影や 水面に写る
うつろいなりて 祇園の山に 煙立ち込め
我ここで 年の長きを 思いしときは
すでに消え去る 薫りなど
ここにいて 会えぬ月日を 振り返り
あの涼しげな 君香や 我をわすらむ
畷となりて そこにのこらむ 年月に
去りがたし 敦盛の なを恥じて
なごりを捨てし けうもすぎにし
星座
どんなに広い世界も
ひとつのチェーンで繋がっている
いくつもの神々のロマンス
そして君がいつか 夢の中で紡ぐ
冒険や思い出を 星座にしてほしいから
祈りから生まれる
星ぞらは 語り継がれた町となる
やがて大人になって
可憐な乙女に恋したら
手紙を書いたヤギのよう
夜空に流れる 星座の矢となって
獅子の子のような 夢を見るの
知識は天秤となって
君の未来を開くから
双子の太陽とつきの物語
赤い星の尻尾が
僕らを闇の恐怖から連れ出してくれる
ケンタウルスのように 大地を駆け巡り
夢の中で安らぎの 羊を数えなから
水瓶の沐浴の安息を
クラブの爪で 友からの手紙を開いて
さぁ二千年の神話を
これから加わる新たなページをめくって
君のような勇者を待っている
この広い銀河の海原で
神話を胸に 星空の夢を見ながら
蒼空の星座に祈りながら
踊りませんか?
どこか遠くの世界で
君が眠ってる 夜空のしたで
目まぐるしく動く 町の片隅
あぁ あなたが夢で 私を待ってる
ダンスホールのピアノ
シャンペンのタワー
ガラスのパンプスをはいて
深夜2時の都会のネオン
ライトをバックに 踊りませんか?
あぁ シャワーが音たてる
冷たい空気と混ざる 部屋の空気に
明日も私と夢の中で 踊りませんか?
巡り会えたら
だんだん色づく街に
遠くから かけてくる
クリスマスのジングルが
君の世界を 染めていく
透明の気配を かき分けて
白い息のような ダイアモンドが
夜空に広がれば 今夜時計台で
君を待っている
今夜夢の中で 巡り会えたら
何千年も むこうから
鈴のおとを響かせて
君をのせたそりが
都会の夜を 駆け抜ける
何度でも 生まれ変わってここへ
君の街まで何度も
この道を走っていくよ
何度でも 巡り会えたら
君を白銀の世界の中から
探し出すから そっと夢へ
奇跡をもう一度
君のいた 場所を探す
あれから 君は
どこを探したって
見当たらないよ
電車のいつもの 陽のあたる
午後三時のシートは
忙しそうな 時間が少し
忘れていけそうな 場所だから
風の便りも 音沙汰もなく
待ち続けたら どこかに君の
面影が遠くの 手を振る姿
きずかなかった 少し長い髪が
短くなっているけれど
奇跡をもう一度
風が君の優しさを
もう少しで君が
好きだよって
言える気がするから
あぁ
奇跡をもう一度
ここにいる 時間が好きだ
君の声きこえる 君が目の前で
笑っているから