前回の続きです!
彼の降り止まない雨。物理的にではなく、心理的に。
私と同じだ。私も心がずっと暗い。雨が降っているから。
なんて言ったって、あの光景を見てしまったらストレスも溜まるし、まず、おかしくなる。
津波だ。
彼と私はほぼ同じ時期に引っ越してきた。その、引っ越し前の地域でなんの前触れもなく、地震が怒ったのだ。
震度は7。地震の規模を示すマグニチュードは9.0。
ああ、何人の人が命を失ったのだろうか。
2011年3月11。
あの日のことを1日として忘れた事はなかった。
あのころの私は、感情をぶつけることしか出来なかった。
自分の悩みも、自分の嫌な気持ちも、全部、他人にぶつけていた。
自分がクズだなんて分かってた。でもそれでも友達を作りたくなかったのだ。そうすれば、噂が広まらないからいじめられることもない。
青春を望んでいた私の高校生活は最悪な1年に満たされかけていた。
…彼は違ったけど。
真夜中には。#4
(注意⚠️虫や流血表現が含まれています。苦手な方はご注意ください。)
なんでだろう…?
なんかもういろいろどうでもよくなってきた!!
ふと、おかしくなった自分の手を見てみると、そこには大量の虫がいた。思わずカッターを手に取って虫を殺す様に切りつける。
さ、さなだむしいいいいいい!!!
あは、あはは、は、はは、あはは、あは、
自分がおかしいってわかってる。でも、やめられないんだ。手からは大量の血が流れていた。視界が真っ暗になった。
「目を覚ます。翔太!!翔太!!!起きて、もう、戻ってきて、翔太!!」
…母だ。なんだろう。なんで母は
怒っていないのだろう…。勝手にかばんからお金を盗んだのに……そうか。やっぱり母は母なんだな、いい人だよ、本当に。
少しづつ正気に戻っていく頭。蘇る記憶。
ああ、そうか。この人が今まで面倒を見てくれて、毎日ご飯を丁寧に作って、帰ってきたら必ず聞こえる
「おかえり。」
もう、薬なんかに頼るのはやめよう。
いつもの元気な母でいてね。また明日。
※実際には薬物中毒はこんな感じでは治りません。フラッシュバックなど、薬をやめても受ける副作用のようなものもあるので、薬物乱用は絶対にしないでください。
真夜中には。#3
1度だけ、1度だけ…
そう呟きながら僕はかばんをゆっくり開けておかねを出す。
1,2,3,4,.......10!!
僕は10万円という大金を母のかばんから盗んでしまった。何やってるんだ…で、でも辛いんだ…!薬がなきゃ、生きていけない!!…僕が生きるためなら……いいよね…?お母さん。
その後も僕はおくすりをかいつづけました。
おかあさんはいま、いえにいません。どこにいってしまったのでしょうか!
今日の投稿はお休みします。