2/6/2023, 10:22:38 AM
時計の針
いつも おいかけっこ
短いのが いちばんのんびりで
長いのが いちばんせっかちで
まんなかのは 中ぐらい
みっつがそれぞれを おいかけっこしている
2/4/2023, 4:05:12 AM
1000年先も
1年先
あなたはその黒い眼差しのまま
側に居てくれるだろうか
10年先
まだあなたが側に居てくれていることを
願ってしまう
100年先
私たちはあなたを失って久しいだろう
ときどき、あなたのその黒い目や髪を
思い出しながら日々を過ごしているに
違いない
1000年先も
幾星霜を経て私たちが途方もないことに
なっていたとしても
その最期まで
あなたを想っていると言いきれる
2/2/2023, 10:17:58 AM
勿忘草
あなたの代わりに花を残してゆくと言うならば、私は花なんていりません。とてもあなたの代わりにはなりえません。
花ではなく、他でもないあなた自身があなたを私に知らしめるべきなのです。だから、どうかその青い小さな花を私に差し向けないでください。
その花は、ただ春を知らせるだけでいいのです。
2/1/2023, 1:28:23 PM
ブランコ
夕暮れ時、いつも第八公園の奥にあるブランコに乗る。その、ふたつしかない片方に座って、足を振りだしてみる。そうすれば、夕日にさらされた影は近づいたり、大きくなったりする。
それでも影はたったひとつ。昨日も今日も、明日も。きっと、ここでずっと待っている。影がふたつになるまで。