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2/18/2023, 10:21:25 AM

僕はいつも紅い口紅をつけています。

薔薇のように紅い口紅をつけると、僕の病的で人外的な蒼白い肌にとても映えるんです。そしてこの黒髪の艶がさらに引き立つんです。隣に住む女の子に切られてしまいそうになった睫毛も僕の瞳を飾ってくれるんです。

鮮血のように紅い口紅をつけると、みんなが僕を化け物を見るように視線を向けます。あの眼ほど醜いものは無いでしょう。



僕は誰よりも美しいです。王女よりも天使よりも聖母よりも、美しいです。僕はこの顔がお気に入りなんです。
皆は気に入らないようだけど。

2/17/2023, 8:42:21 AM

気取った人間が大嫌いです。

教会の神父様も、魔物を狩って見せびらかす男性も、才能を持った少年も、嘘ばかり述べる作家も、僕は1度だって好きになったことがありません。

僕は皆からナイフを刺されて笑っているあの青年が好きです。

誰よりも潔白で
誰よりも純粋で
誰よりも穢れていて
誰よりも美しくて
誰よりも謙虚な

あの青年の笑顔が好きです。あの青年の困ったような笑顔が好きです。だから僕は今日もナイフを隠し持って彼に会いに行こうと思います。

2/14/2023, 4:09:46 PM

綺麗なだけじゃ、きっと何も分かってくれないのよね

綺麗で純粋な愛というものは素晴らしいけども、愛という醜さを分厚い壁で隠しているのよね。私にはその壁が透明に見えてしまうの。

もし、私の愛を食べたいというのなら、菓子の様に甘いものではないことを知っておいて。私は何も繕わずそのままの愛を差し上げるわ。

たとえそれで受け取った方が亡くなってしまっても、幻滅してしまっても、私は何も思わない。


私は醜い愛を愛しているから。

2/14/2023, 10:56:01 AM

僕、この心を壊して見せます。

もうだめだとわかったんです。
母親からの愛情に吐き気がして、
友の優しさに脳を撃たれるような痛みがして、
僕に噛みついた犬の亡骸を見て笑みがこぼれて、

教会でどれだけ祈っても祈っても祈っても祈っても僕の心は変わらなくて。もう、粉々に砕いてやろうと思いました。


昔母に蝨ー迯には行ってはいけないと言われました。
僕は今蝨ー迯への道を歩んでいます。
待っていてください。
全てのものを愛してみせますから。

2/12/2023, 2:30:49 PM

これを知ったら君達は多分、怖がったり気味悪がったりするんだろうけどね、


ほら僕、君の夢の中で死んじゃったじゃないか。君は覚えていないかもしれたいけれど。
たまに君に殺されてしまった時もあったね。突き落とされたり刺されたり切られたり。痛かったなあ。でも、僕は面白くて少し期待していたんだよ。


君達の記憶の中でいつも僕は死んでいる。でも実は、


君たちの脳内でずっと息をしているんだ。


ほら、僕の呼吸が、鼓動が、聞こえるだろう?

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