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6/30/2022, 11:49:32 AM

『リボン』



 視界がにじむ
 汗を拭うフリをして、目元を強くこすった

 もし、君とわたしが、運命で結ばれてたなら…
 この物語の結末も、少しは変わったのかな?


 君とわたしを結んでほしい。
 もうどこへも行けないくらい、強く、固く、

 赤い糸で


 手紙をそっとスカートに隠す
 この想いは届けないほうがいい

 また、声をかけるから…。


 君の背中に向かってつぶやく
 悲しくなんてないのに、また視界が歪んだ

6/30/2022, 9:58:35 AM

 暑い光に包まれながら青い青い空を見上げる
 そうしているだけでも、首筋にじんわりと汗がにじむ
 デジャヴ…。

 だんだんと、イライラしてきた
 こっちは大変な思いしてんのに…。
 お前は気楽でいいよな、ただ浮かんでいるだけでいいんだから。


 でも、なぜだろう
 そう感じることができる自分を、誇らしくも思えた…

 お前にはできないことだ。

 ぼくは、初夏の太陽に見守られながら熱せられた歩道を見据えた
 その首筋には、汗がにじんでいる

6/28/2022, 11:55:34 AM

 7月。
 旧暦だと、たしかもう秋になるんだっけ


 あと2日。
 そしたらもう、すぐに大会が来て、終業式が来て、あっという間に…最後の夏休み

 課題は多いだろうな
 夏期講習もたくさんかも
 思い出なんかも作りたい

 …きみには会えるかな。会いたいな。
 セミたちの合唱に包まれながら、
 絵に描いたような入道雲のもとで、
 きみと、初めて話したい
 きみと、初めて笑い合いたい


 今年こそは、勇気が出るかな

 快晴よ。声たちよ!
 ぼくの背中を押してくれ。

6/27/2022, 12:06:29 PM

『飽和』



 桜が舞っている。

 また、あなたを思い出してしまう。
 また、あの日々を頭に浮かべてしまう。

 そしたらまた…
 涙が出てきてしまう……。


 いまもまだ、あなたのことを想っています。
 手の届かないところに行ってしまったあなたを、ずっとずっと探して、追いかけています。
 またいつか、あなたに会えるのを期待しています。


 でも、そのときは……
 ここではないどこかで会いたい。
 そこではきっと…

 桜が舞っている。