9/30/2025, 4:09:23 AM
腕を広げたとき、なにを考えているかわからなかったのは、距離が足りなかったのか、顔が見えなかったからなのか、朝が騒がしくやってくるときの光を胸に感じながら、飛び込むまでの数秒、気配、とか、温度、とか、まろむような時間をあなたは弾き飛ばしながら。
『モノクロ』
9/27/2025, 11:16:27 AM
つづく、で閉じた世界の、明るい夢を見たような顔で、抱きしめていたぬいぐるみを、寝ぼけて撫でる指の、小さな痛みを知らずにいつも背中に置いていた手を
『涙の理由』
9/12/2025, 11:31:23 AM
バスの停留所を通り過ぎるとき、待ち合いの赤い花の一つこぼれた赤いろが風通しの悪い道にてんと横になっているのを見る、雨がもうすぐ降る、腕時計を見る
『台風が過ぎ去って』
9/7/2025, 1:43:27 PM
いばらに包まれて冷たい窓に吹きつける風をよそにあなたは横たわる、夜は夢の中に雨が降る、傘もなく樹木の下に留まるままの、あなたは目を伏せていっぱいに抱えた花の匂いをかぐ、あなたは待っていなくてもいい、走り抜けて行くことを選んでいいと、窓のずっと外から、願っている人がいると、あなたは知らないままで眠る
『雨と君』
7/18/2025, 1:58:39 AM
立ち並ぶ林道を抜けてきた額にうるう凹んだ果実の光はそれでも美しいと、微笑む前の顔だって美しいとあなたは
『揺れる木陰』