6/19/2025, 8:06:09 AM
ながら食べのような生き方で、懐かしいものばかりに砂糖をまぶして、きらきらしている朝の蜘蛛の網目の脆さに、目を閉じてひらく、辟易したような顔の猫を撫でながら
『糸』
6/1/2025, 4:12:07 PM
あなたの声がまだ耳に残っていて、愛してるとか、そんなことはべつに言っていないのに、いつだって私も、と言えるような、光の中にあなたはいつもいてほしいとか、そんなことを思っていること、眩しいなら傘の中でも良くて、おやすみ、とか言い交わして、まだ星の見えない空が、綺麗だと思えていることが、胸の中を今も温かく照らしていた
『雨上がり』
5/25/2025, 1:05:40 PM
ほんとうじゃなくてもいいよ、優しさなんてそんなもんじゃないか、大したものじゃないよと、言い切ってしまう弱さに、すくんでしびれた足を止めて見る花みたいに、何度も救われていたこと
『やさしい雨音』
5/15/2025, 3:54:14 PM
?が浮上する空に伸びていたスパチュラの泳ぐ青
『光輝け、暗闇で』
5/8/2025, 10:40:08 AM
冷たい床の、温かい一角を確かめるように辿っていくとき、勢いよく抜け始めた毛を丸めていくときの振動が、それこそがあなたの温もりだと、他ならないと、頬を寄せる、当たり前になっていくまで、これからも、また陽の光に照らされているあなたを見つけさせてと願っている
『すれ違う視線』