ふと、あのころを思い出す。
みんなと仲良く何も考えずに気楽に話せた時のことを。
いまは、どうなんだろう。
みんなバラバラだからか、会うことも減った。
自分が知らないことだって増えたと思う。だって何も知らないから、知るきっかけもないから、きっと、これからも。
でも、たまに無性に会いたくなる時だってある。会いたくなって、でも互いに忙しいだろうからという理由で諦めて。でも聞くくらいならいいかと最近のことを聞いたりする。
あの頃から会えてない人だっている。話せていない人だって。あの頃から、動かないまま時が過ぎていく。
何も考えずに話せた頃がとても懐かしくなる。
『懐かしく思うこと』
星はお互いに光でも数十年以上はかかる距離に在るらしい。
それをこの青い星から見上げると少ししか距離がないからその星々を繋げて星座を作るんだ。この結び方はこの姿に似ている、って感じで。それを知ったとある人はそんな星座の一部を神話風に物語をつくり、その星々が有名になった。
たとえここから見る星の光が数億年前の星の生きた証だとしても。
星はまだ宇宙を観察して観ているのだ。
『星座』
窓から見える景色は、時が経つごとに蒼から赤に、それから藍に染まっていった。あんなに真っ白でもうもうと広がっていた雲も空に染められ、光をなくしてしぼんでいった。もう宙には星が輝いてこちらを見ている。少し、何もしてない自分を後悔した。明日には、この怠け癖を良くできるのだろうか。もう数日しかない。でも、
…星が綺麗だなぁ。なんて呑気に思ってしまう。
この満天の星を、欠けて満ちゆく月を、いつまで呑気に見ていられるのだろう。
『窓から見える景色』
もはや朝とはいえない時間まで夢を見て、目を覚ましたらまだ眠くて回らない頭を無理に起こしながら顔を洗う。そのままの流れで冷蔵庫にあるもので朝食の用意をする。今日は1日、何をしようか。こんなに自由に過ごせそうなのも久しぶりな気がして、俺は少しだけのびをした。久しぶりにどこかに行ってのんびりお茶でも飲みながら読書でもしようか。俺がまだ知れてない世界がまだある。夢とも違う、別の人がつくった世界。色んな世界があるから楽しいし、それがずっと当たり前に続いてくれればそれだけで俺は今日もこちらで過ごすことができる。俺の夢に溺れて目覚めないようなことがなくなる。楽しいのはいいことだよな。
『私の当たり前』
綺麗な星空を最後に見たのはいつだっけ。確かもう5年以上も前じゃなかったっけ。どの辺からキャンプとか旅行に行かなくなったのだろう。原因は分かりきっている。生活リズムを完全に崩して殻に閉じこもったからだ。それがある程度治った今でも時々空が真っ暗の時に外に出ることはあるが、いかんせん周りの建物とかが明るすぎてろくに星も見れない。見れてとても明るい星ぐらいだ。いや、最近は曇り空が多くてろくにちゃんとした星空を見れてない。綺麗な月は見た事あるけど。
そう考えていると、おぼろげな記憶にある、綺麗な星空を少しだけ見たくなる。どんな感じだったかすっかり分からないけど綺麗だっていう感動はギリギリ覚えている。
今度少し落ち着いたらどこかに出かけて星空を見に行こうかな。自前のスマホのカメラじゃ絶対に撮れない綺麗な星空を。そう考えるとまたキャンプみたいなこともしたいな。
『星空』