いっちぃ

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7/5/2024, 10:39:25 AM

ナツキとフユト【32 星座】

「フユトって何座?」

「何座って?」

「星座だよ」

「ああ、水瓶座」

「じゃあ、獅子座と相性ぴったりだ」

「獅子座って?」

フユトが聞くと、ナツキはにんまりしながら自分の顔を指した

それから、不意に真顔になって言う

「1ヶ月一緒に暮らして、どう?」

「ど、どうって…」

「相性、いいと思わない?」

「え…」

「悪いと思った?」

「いや、そんなことは」

「だよね」

ナツキは再び笑顔になった

(つづく)

7/4/2024, 11:16:59 AM

ナツキとフユト【31 神様だけが知っている】

ナツキがフユトの部屋にやって来た本当の理由も、インコがどこから飛んで来たのかも、フユトが忘れてしまっている遠い日のあのことも、神様は全部知っている

なんなら将来フユトが開くことになるカフェの店名も

だって神様だからね

7/3/2024, 1:04:29 PM

ナツキとフユト【30 この道の先に】

ナツキが部屋に転がり込んできて1ヶ月

なぜかインコまて飼うことになった

フユトは考える

ずっと一人で生きてきて、この先も一人で生きていくつもりだったんだが

この先、俺の人生はどうなるんだ?

(つづく)

7/2/2024, 12:23:26 PM

ナツキとフユト【29 日差し】

ナツキは、子供の頃にインコを飼っていたという

「ピーちゃん、おいで」

ナツキが優しく話しかけていると、やがて落ち着きを取り戻したインコは、そっと差し出した手に乗った

フユトは、駅前のデパート内にあるペットショップに、ケージとエサを買いに走った

「日光浴は大事だけど、この時期は熱中症にも気をつけないと」

そう言って、ナツキはインコの入ったケージを窓辺に置いた

(つづく)

7/1/2024, 12:00:03 PM

ナツキとフユト【28 窓越しに見えるのは】

「あーっ!」

窓の外を見ていたナツキが、大声を上げながら窓を大きく開けた

「なんだよ」

フユトがそう言った次の瞬間、小鳥が部屋に飛び込んできた

「うわっ!」

素早く窓を閉めながらナツキが言う

「インコだよ。どこかで飼われていた子が、放れて迷子になったんじゃない?」

バタバタと部屋の中を飛び回っていた水色の小鳥は、やがて椅子の背もたれに止まった

(つづく)

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