いっちぃ

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6/20/2024, 12:11:51 PM

ナツキとフユト【17 あなたがいたから】

ナツキがしみじみと言った

「フユトって優しいね」

「え?」

「早く出て行けって言われるかと思ったら、布団を買ってくれるなんてさ」

「だ、だって、行くとこないんだろ?」

「うん。あのときフユトに連絡してよかった」

「俺がダメだったらどうするつもりだったんだ?」

「わかんない。最初に頭に浮かんだのがフユトだったから」

「そうか…」

「フユトのおかげで路頭に迷わなくてすんだよ。ホントによかった…」

(つづく)

6/19/2024, 10:58:35 AM

ナツキとフユト【16 相合傘】

フユトが、窓の外を見て言った

「降ってるぞ、出かけるのやめるか?」

ナツキが頬をふくらませる

「デパートのフードフェス、一緒に行くって約束したじゃん」

「でも、傘が一本しかない」

「相合傘で行けばいいじゃん」

「デパートに着くまでにビショビショになるだろ」

「じゃあ、途中のコンビニで傘を買うから、そこまで相合傘で行こう」

「ま、いいけど」

「やったー」

(つづく)

6/18/2024, 11:23:40 AM

ナツキとフユト【15 落下】

「うわ!」

フユトはベッドから転げ落ちて、驚いて目覚めた

「…大丈夫?」

眠そうな声で言いながら、ナツキがベッドサイドの灯りを点ける

「やっぱり、大の大人が二人でシングルベッドに寝るのは無理だよ。しばらくここにいるなら、布団を一組買おう」

「ごめん…」

(つづく)

6/17/2024, 11:56:14 AM

ナツキとフユト【14 未来】

「ナツキはこれからどうするつもりなんだ?」

「フユトのカフェを手伝いたい!」

「だから、それはまだ何年も先のことだって」

「じゃあ、とりあえずバイトを探して、何年か先にはフユトのカフェを手伝いたい」

「それ、本気で言ってるのか?」

ナツキが唇を尖らせる

「心外だなあ、本気に決まってるじゃない」

「そ、そうか」

(つづく)

6/16/2024, 1:06:26 PM

ナツキとフユト【13 1年前】

「フユトは1年前の今頃、何してた?」

「今とほとんど変わらないよ。ナツキは?」

「いろいろあって、親とモメて、家にいられなくなってさ」

「それで?」

「いい感じになってた、今の恋人の家に転がり込んだんだ」

「お前って波乱万丈だな」

「そうなんだよー」

「そこ、うれしそうに言うところじゃないぞ」

「えへっ」

(つづく)

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