昔飼ってたインコが死んじゃったときは、しばらく空の写真ばっかり撮ってたっけ
別にインコが天国にいると思ってたわけじゃないんだけど、空を見てたら、なんか雲にハマっちゃってさ
雲の形って芸術的だなあと思ってね
でも、雲の形はその時々で違うし、刻々と変わるし、いくら撮ってもキリがないからやめたけどね
今でも雲を見るのは好きだよ
もう飼わないけどインコも好き
見込みのない恋は終わりにしよう
何度そう思ったかわからない
だけど、君を好きな気持ちを終わりにできない
理屈じゃない
苦しくてもさみしくても、眠っているときでさえ君が好きだ
いっそ忘れてしまえば楽になれるのに
「手を取り合って」か
僕にはまったく関わりのない言葉だな
そんな相手がいたら苦労はないよ
前にSNSで「話を聞いてくれる相手がほしい」ってつぶやいたら、「何分いくらで話を聞いてくれる人がいるよ」って書き込まれたんだけど
ただ黙って話を聞いてくれるだけなら、石ころ相手に話したほうがマシだよ
しかも有料って…
そういうことじゃなくて、僕はちゃんと心で向き合って話を聞いて、一緒に考えてくれる相手がほしいんだよ
でもそういう人が見つからないから、こうしてボヤいてるわけ
誰よりも人の気持ちがわかっているつもりだし、人の心に訴えかけているつもりだよ
でも結局、評価されるのは、しょーもないこと言ってるインフルエンサーとか呼ばれてる人たちなんだよね
さ、もう寝よ
ずっと君のことが好きでさ
もうそれが当たり前だった
気持ちを伝えるとか、新たな関係を築きたいと思ったこともなかった
これまで通りの関係が永遠に続くと思っていたのかな
だけど君は、僕の知らない人に恋していたんだね
考えてみれば、こんな日が来るかもしれないと思いもしなかった僕がどうかしていた
ずっと大切に使っていたガラスのコップは割れてしまって、もう元に戻らない