つぼみ@小説練習

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5/3/2022, 8:23:40 AM

『優しくしないで』

私の初恋は桜のように散っていった。

私が好きだったのは隣の席の彼。
彼は気遣い上手で優しくって趣味もあう、最高の人だった。
そんな彼に惹かれたのは仕方がないと思うの。

いろんな話をして、どんどん仲良くなった。
「女子で一番仲が良いのはお前かも」なんて言葉まで貰った。
期待してしまった。

彼のことが好きになってから二年。
たまたま隣の席になって話すようになり、恋をした。
たまたま隣の席にまたなった五月の今日。
彼に彼女ができた。
彼女ができてしまったのだ。

自分の心に嘘を付きながら彼に「おめでとう」っていった。
だって、彼の方から告白したらしいから。
泣きそうになるのは家まで我慢した。
悲しそうな素振りすら見せないように頑張った。

だって私は、彼の一番仲の良い異性の友達だから。

だからもう、私に期待させるようなそんな素振りを見せないで。
もう、優しくしないで。

せめてこの気持ちを乗り越えるまでは。

4/25/2022, 11:19:58 AM

『流れ星に願いを』

流れ星が見えなくなるまでに三回願いごとを言えたら願いが叶う。
それを聞いて試したことはみんなあると思う。
私だってそうだ。
「お金持ちになりたい」とか「期末テストはヤマが当たりますように」とか。
でもだいたい三回言い終わる前に流れ星は消えてしまう。
だからこそ、三回言えたときは願いごとが叶うのかなって思うんだ。

高校三年生になった今年。
あと一年も経たずに高校を卒業してしまう今年。
私には叶えたい願いごとがある。
だから、流れ星が流れるとついつい祈ってしまう。

「好きな人と両思いになれますように」

三回言えるのが先か、卒業が先か。
それとも両思いになるのが先か。

わからないけど、私は今日も流れ星に願う。