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3/1/2024, 3:23:31 AM

私の旅には
電車が似合う。
流れゆく景色を眺める。
本を読む。
ドヴォルザークのユーモレスクを聞く。
もしかしたら、猫が乗ってくるかもしれない。

ねえ、そこの列車。
私の旅に付き合ってよ。
私を遠くの街へ連れて行ってよ。
見たことのない景色を見せてよ。
たまには
私のひとりごとだって聞いてほしい。
「あそこの畑では、何を育てているんだろう」
毎日そばを走っているから、
あなたならきっと知っているでしょう。
「花が綺麗だよ」
「あの河川敷、散歩したいな」
気まぐれで応えてくれないかな。

今日も
列車に乗って旅する人が
いるのでしょう。
いつか私も
そのひとりになりたいの。


「列車に乗って」

2/29/2024, 6:03:52 AM

いつか
時間と余裕があるときに
叶えたい夢がある。
ひとり旅に出るの。
徒歩。自転車。バス。飛行機。
移動手段はいくつもあるけど
私はきっと、電車を選ぶでしょう。
青春18きっぷを買って
新幹線ではなく在来線で
たまに、途中下車して
お土産とか買って
乗り込む人々の
方言の変化とか見つけて
車窓から
流れる景色を眺める。
目的地があってもなくても
遠くの街へ行くの。


「遠くの街へ」

2/28/2024, 5:08:01 AM

もし
この現実から逃げられるのなら。
海を望む小高い丘の上に、家を建てよう。
猫を飼おう。
大好きな人を家に招こう。
料理の練習をしよう。
本を読もう。
窓から海を眺めよう。
朝と夕方に散歩しよう。
毎日早寝早起きして、丁寧な暮らしをしよう。

そして
たまに旅に出るの。
行きたい場所が、たくさんあるから。
その場所で見たい景色があるから。
食べたいものがあるから。
会いたい人が、いるから。

大好きな場所を増やしていくの。
それが私の現実逃避で
夢でもある。
いつか、叶いますように。
そんな未来が来ますように。


「現実逃避」

2/26/2024, 2:45:00 PM

君は今
どこにいるの
何を考えているの

君がいる
町の名を目にする度
そう思ってしまうの。
さすが日本の古都とでもいいますか。
よくよくその名を目にするから。
新幹線で2時間
約400kmの道のり
近そうで遠い距離。
私たちには遠すぎた距離。

いつかまた
会いに行ってもいいかな。
いつかまた
こっちに帰っておいでよ。
そして
君の"今"を教えてよ。


「君は今」



2/25/2024, 2:24:20 PM

どうしたの。
今日はなんだか
悲しそうね。
今にも泣き出しそうね。

小さい頃は
今より背が低くて
遠かったはずなんだけど、
育った町では
君が広くに見えて
今より、近くにあるように感じていたよ。

大人になって
背も伸びて
近くなったはずなんだけど、
立ち並ぶビルの隙間からは
君があまり見えないんだ。
どんなに高い建物の最上階に行こうとも
ますます遠ざかっていくみたい。

遠くなってしまったの。
手を伸ばしても届かなそうで
撫でてあげられそうにない。
ごめんね。
だからずっとそんな顔をしていないで
悲しい時は泣いて教えて
いつか、笑って
透き通るような青色を見せてほしい。


「物憂げな空」

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