僕は堕ちた。
もう、そこについて、上を見上げる力はない。
君も、みんなも、上に行ってしまった。
1からやり直しても、たどり着けない。
これ以上どうしたって僕は登れない。
僕にできることは、もう、
みんなを僕のところへ呼び寄せるか、
0からやり直すしかない。
じゃあ0になってやろう。
どうしようもないんだから。
これ以上何を頑張ればいいんだ。
僕はもう、そこについている。
0に、なってゆく。
「0からの」
君を糧にして私は成長する。
でも君は、私のことを心配してくれるよね。
その私の悲しみは真っ赤な嘘なのに。
その私の辛みは、完璧な演技なのに。
そんな私に同情して、君は、おちていく。
君を糧にして私は成長する。
おちてゆく君を横目に、
私は登っていく。
「同情」
枯葉を踏んで歩く。
かしゃかしゃと良い音を鳴らす。
それが楽しくて、次へ次へと踏んでゆく。
下に隠れていたアリはびっくりして逃げてゆく。
それすら面白がって踏んでゆく。
自分がその枯葉を栄養として、
育ってきたことを知らずに。
「枯葉」
寝る時はいつも記憶が無い。
誰だってそうだ。きっとそうだ。
みんな、知らない間に今日に別れを告げている。
なのに、なんでみんな疑問を持たないんだ?
明日の自分は、本当に自分なのか?
今日の自分は、死んでいるのかもしれない。
昨日の自分は、もうずっと夢の中かもしれない。
早く逃げよう。今日から。
「今日にさよなら」
お気に入りの帽子をかぶって散歩に行く。
今日はお父さんが一緒。
今日も散歩に行く。
特にお店に寄るとかはせず、
ただ歩くだけ。それでも楽しいな。
今日もお父さんが一緒。
今日はお気に入りの帽子はかぶらない。
友達に会いたくないから。
友達に、見られたくないから。
今日もお父さんが一緒。
ねぇ、これは、いつまで続くの?
「お気に入り」
お気に入りほぼ関係なくてすみません笑
これはフィクションではありません