10/6/2023, 3:52:00 PM
過ぎた日を想う
風が冷たくなるのは急で、私は君を覚えているけど、君は私を忘れてしまった。青空は青く、枯葉は地面に落ち、時は経ち、秋が訪れ、私は死ぬ。参る墓は無ければいい。海に遺骨を撒いて、水を飲む度に私を思い出せばいい。
幸福だけを着飾ってくれ。もう過ぎた日々を思い出さないで済むように。
10/5/2023, 3:26:30 PM
星座
「死んだら星座になりたーい」
「そんな偉大なことしてへんやろ」
星の見えない東京の街で、瞼に星をうかべる。
「いいじゃあないですか。幸せなら」
「幸せやったら星座になれんの」
「おれ北斗七星希望!!」
「もはや星座やない」
秒針が進む音が木霊する。林檎の皮を剥きながら、漠然と思った。
「お前、死ぬんやなぁ」
「……そうだねぇ」
「見てるさかいなぁ、ずっと、ずっと」
「何を」
「北斗七星」
窓際は冷たく、彼はそっぽを向いて寝ている。何かを言わなければいけない気がして、言ってしまえば、彼を傷つけてしまう気がした。
「やっぱオリオン座がいいー」
「荷ィ重いわ」
彼は死ぬのだと思った。笑った。
10/4/2023, 5:24:34 PM
踊りませんか
て、踊らされてるんじゃなくて?
10/3/2023, 1:56:05 PM
巡り会えたら
この交差点を曲がって。あなたはひだりを、私はみぎを行きます。3回曲がってください。少し先の未来で待っています。
10/2/2023, 4:28:29 PM
奇跡をもう一度
奇跡が起こって、身の丈以上の幸せを手に入れてしまった。
人は、水を飲み、渇き、食べ、飢え、愛し、別れ、生きて、死ぬけど。
もう一度を願うまもない濁流のような幸せを与えてくれる君は、神様なのかもしれない。