大海原の先へ〜って真冬に死ぬか。
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雪原の先へ。
そこで貴方が待っていようとも。
僕は行けません。
山の中の小屋にて。
貴方のネックレスを見つけたから。
超えることは、出来なかったのですね。
僕もここで。
行けないとしても。
一緒に終わろうと思います。
輝いているのは、雪か宝石か。
目眩なのか分かりません。
文字も、かけていますか。
越えられたらやろうと思ってたのです。
2人で、2人だけのお遊びを。
ごめんなさい。
僕も、行けませんでした。
貴方と、最後に。
終わりまで一緒にいれて。
とても、とても。
嬉しぃ
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この先は、滲んで読むことはできないだろう。
ある真冬の山の小屋から発見された日記。
ネックレスと指輪は。
雪に負けず残っていた。
雪原の先で。2人の弔い(結婚式)を行うそうだ。
暖かい、火をたいて。
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なんで山に登ったんでしょうね?
すごいフラグですね。
ネックレスの宝石はピンクトルマリン。
指輪はラピスラズリ。
みたいですよ。珍しいですよね。
というか登山に持ってくあの日記類って何のために...。
お口チャックですね。
「はあぁ〜...さっむ!え、何この寒さ。寒すぎない??死ぬよ?ほんとに。というかその上着貸せよー。こーゆう時、「寒い?じゃあこれ着ろよ」とか、イケメンムーブしろよー!お前イケメンなんだし。あ?女なんて知ってます〜。て、言うかお前まじで暖かそうやな。マフラーか手袋か上着ぐらい貸せよマジで。って頭撫でるな!子供扱いすんな〜!!はぁ〜まじで...。って息しっろ!こんなに白いことある?お前も吐いてみろよ!ってマフラーで見えへんっておわっ!きゅ、急に被せてくんじゃねぇ!!そーゆう所がイケメンらしいの!!ウザイ兄貴かお前は。ただの親友だっつーの」
なんか思いついた女の子同士のイチャつきやね。
きらめく街並み。
消えない灯り。
それだけが支配するここは。
どれだけ美しく、どれだけ醜い。
秘密だよ?
誰も、誰にも。
話さない、って。約束、できる?
...そっか。
なら、はい。これ。手紙。
書いて。
貴方の、秘密。
どんな事でもいいよ。
どんな事でも。
でもね、これは。
願いを叶えるものではないんだ。
だから、ただ。
誰かに送る。
誰にも届かない。
どこにもいかない。
秘密の、証。なんだよ。
貴方の秘密。
誰にも言わない。
だから、
私の秘密も。
誰にも言わないでね。
私は、
ずっと。ずっと、前から。
貴方の事がね。
嫌い、だったよ。
「ね、その中身。見てみてよ!」
明るい、うわずんだ声が目の前で跳ねている。
貰ったその箱は、プレゼントするのには珍しい
真っ黒い箱だった。
開けるところすら見つからない。
それと相反するように、
期待の眼差しだけを向けられている。
贈られた物であるはずなのに、
感情は着いていかない。
中身は、どうなっているのだろうか。
「気になるなら、開けてみてよ〜はーやく!」
笑ったその顔は、太陽のように美しい。
それでも、開けようと。手は伸びない。
真っ黒い、宇宙のようなその箱は。
ただひたすらに、手の中にある。
贈られたプレゼント。
その、中身は。
果たして、どうなって。
いや、
それとも。
ようやく伸ばしたその手によって、
箱が開けられる。
外も、中身も真っ黒なそれは。
さながら、
自分の持つこの気持ちと似ているようで。
全てを、見透かした目をしている。
箱の、
贈り物の、
中身は。