9/11/2025, 2:29:58 PM
「ひとりきり」
あの日一目見たあの子の姿に
宵、酔い、ヨイヨイ
あの日の曖昧な花火大会の記憶に
靡く髪ひとつ落として
花火の花弁と一緒に
散って血で地に
赤い薔薇を開かせた
指で赤い薔薇を撫でて僕は
そっと自分の舌をなぞった
【#179】
9/8/2025, 2:27:56 PM
「仲間になれなくて」
夜空に白く輝く電球が
あの大きいお月様に見えるのです。
嗚呼、
こんなにも近くにいたのだと、
やっと触れることができたと、
喜び舞い上がり集るのです。
【#178】
8/25/2025, 12:57:13 PM
「もう一歩だけ、」
そこら辺の切り株の上に腰を下ろして本を開いた。
その切り株に生えていたキノコから芋虫が這い出た。
芋虫は少年の体を登って頬に触れた。
少年は芋虫を気付かずおにぎりと一緒に喉を通した。
米と一緒に食道を通り、跡形もなく消化された。
必要な養分だけ吸い取られ、残りは捨てられた。
僕と君がご対面したのは白い便器の中と外だった。
茶色い塊になった君は酷い臭いを発していた。
心做しか君が微笑んだ…って意味の無い妄想をした。
生憎僕は正義なんて信じていないもんで、
躊躇なく[大]と書いてあるボタンを押して見送った。
【#177】
8/24/2025, 3:54:42 PM
「見知らぬ街」
嫌な時間って嫌だけど
いつかは終わる。
好きな時間って楽しいけど
いつかは終わる。
不平等って苦手だけど
この時ばっかりは不平等がいい。
って願望。
【#176】
8/16/2025, 1:21:37 PM
「遠くの空へ」
もし貴方がショートケーキより
チョコレートケーキの方が好きなら、
私はチーズケーキをあげるわ。
だって私の好物なんだもの。
【#175】