「もう一歩だけ、」
そこら辺の切り株の上に腰を下ろして本を開いた。
その切り株に生えていたキノコから芋虫が這い出た。
芋虫は少年の体を登って頬に触れた。
少年は芋虫を気付かずおにぎりと一緒に喉を通した。
米と一緒に食道を通り、跡形もなく消化された。
必要な養分だけ吸い取られ、残りは捨てられた。
僕と君がご対面したのは白い便器の中と外だった。
茶色い塊になった君は酷い臭いを発していた。
心做しか君が微笑んだ…って意味の無い妄想をした。
生憎僕は正義なんて信じていないもんで、
躊躇なく[大]と書いてあるボタンを押して見送った。
【#177】
8/25/2025, 12:57:13 PM