もっと知りたい。
私しか知らないこと増やしたい。
誰よりも私が1番でありたい。
貴方のこと、誰よりも1番。世界で1番愛してる。
君は夜空を照らす月であり、太陽だ。
テストに、部活に、何にでも一生懸命な君に私はいつからか恋をしていた。ただ遠くから眺めるだけの恋だった。
私はいつも君を目で追っていた。だから知っていた。君があの子に恋してること。あの子に向ける視線も笑顔も他の人には見せないってこと。
君を想って胸が高鳴ることもあれば、君のことを想って泣いた夜もあった。
私はあの子にはなれない。君の好きなあの子にはなれない。
もしもこの世界に神様がいるなら、神様はきっと意地悪で嘘つきだ。愛は世界を救うとかそんなの嘘だ。
だって私、君があの子に嫌われればいいなんて考えてしまうの。
ねぇ、私の隣に、傍においでよ。
高校3年生の時、親友が急に学校に来なくなった。
私は親友にとって1番近い存在だと思っていた。なのに親友が学校に来られなくなってしまった理由も、何があったのかも、何も知らないことが悔しかった。
人知れず涙を流した夜があったのかもしれない。そう思うと自分が情けなくて胸が張り裂けそうだった。
「話したくなかったら無理に話さなくていいからね」精一杯の言葉だった。きっと話してくれると信じて。
でも、私が本当の理由を聞くことはできなかった。
きっと苦しいことがあったんだろう。辛いことがあったんだろう。だから深堀はせずに、変わらない態度で今まで通りにしよう。そう思うことしかできなかった。
何の力にもなれない現実を、受け入れたくなかった。
結局、親友は高校を辞めた。私の中には何もできなかった心残りと親友と過ごした楽しかった思い出だけが残って高校生活は幕を閉じた。
春から私は地元を出て、親友は地元に残った。本当に離れ離れになってしまった。
次に会った時、私は上手く笑えるだろうか。あの過ぎ去った日々を上手く笑い話に変えられるだろうか。
その時まだ親友が暗い暗い闇の中にいたとしても、次は私がその手を引いて明るい未来へ導いてみせる。
そう、きっともう大丈夫だ。
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お題『過ぎ去った日々』