物憂げな空
縁側で1人、コロンッと氷の鳴るグラスに麦茶を入れ
姿は見えないが多分そのおかげなのだろう
温かい橙色に染まった空を見ていた
この家屋には1人
朝から晩まで静かにゆっくりと時流が流れている
ふとした時にひそかに顔だす柴犬の毛並みをそろえ
長く揃ったそれらに顔を埋め小さな溜息を吐く
気付かぬうちに
変わらぬ空に、再放送でもバレなそうな私
人通りも少なくなって誰の人目にもつかないような今
こころの浮わつきそうな優しさを感じる
小さな命
この地で生きている私たち人間は
有名人であろうがホームレスであろうが
みんな変わらない命を抱えている
いつも遊び惚けているような奴も
水一滴すら飢えしのぐように生きる方も
みんな命の重さは同じであるはずだ
そしてそれはみんなが生まれてから物心のつく時
ともに自然と身についていく共同の価値観だ
なのにも関わらず、
ある一定の人に対して世間は大きく揺らぐが
他はそうでない
優劣をつけてしまうのも仕方ないことであるが、
よく偉人と名付けられる人
どこで生まれどこいつのまにか落ち葉になる人
どちらも尊いのは否定はしない
ただどちらも小さな命だ
どちらも一度一度の出来事に
題名のつける必要のある
ただ価値さえ惜しいものだ
Love you
やっぱり偽りから始まった恋は
上手く実のらないんだなって思った
あの頃の君は先のことを諦めている顔をしてた
文章になっていた
そんなことを隠しているつもりになっている君に
はじめは偽りの『愛してる』なんて言ったんだ
それで状況が良くなるのならって
偽善と自覚しながら長い間生きていた
日につれて連絡もとらなくなって
時々交わす安否の確認だけになった
今は君のことが好きでいれてるのかもわからない
ただ『愛してる』なんて感情はもうなかった
ここから先、夢を見るようになった君と
自己嫌悪でいっぱいになった僕は
手を取り合うことさえできない
暗闇から抜け出した君はもう
沢山の心強い愛に囲まれているのを見て
数ヶ月後の今日、別れを告げることを決めた。
太陽のような
いつも笑顔な君
やっぱり笑顔な人は誰しも信じやすいし
一緒にいて辛い思いをするものはあまりいない
それを君は知っているのだろう
皆やりたがらないことも率先して
いつでも最前線で担いでる
でもそんな子にも涙はあったようで
寝るふりで皆を騙しながら泣いている
自分を騙しながら過ごしてその結果泣いている
なんて馬鹿で愛おしい
僕が時々月になろうと思った
きっと全ての光を見せなくすることは無理だけど
君の色を僕に少しのせてみれば
少しは君と一緒に僕も皆を引き寄せることが
できるかもしれない
0からの
ある昔、手の内には何も残っていなかった
数億人の数人に壊された
または、私が壊してしまったのだろうか
小さい頃の純粋な思想も
元は自信のあったことも何もかも忘れてしまった
一寸先も闇である今の私の立ち位置
立ち上がることはできるだろうか
私には何かを成す力はあるのだろうか
何も未知なことばかりでも
それでも希望をもっていくことを
1人であっても貫き通すことができるだろうか