明日世界が終わるなら
食べたいものを作って
会いたい人とあって
全うしたと感じられる場所に行くのかもしれない
地球からみれば刹那でしかない人間の寿命は
繰り返されるが故に固く続く。
月は地球の全てを知るというが
滅びる地球を見て何を思うだろう
衛星をやめて自由になれたらどこへ行くのか
文明も破壊されるのは若干虚しいが
歴史を知る者もいなくなるなら意味はない。
動物は何を察するのか
人はやはり神に願うのか
考えても意味はないけれど
そのうちやってくる日を考えてみるのも
ロマンがのっかる娯楽でしょう?
もしも世界が終わるなら
台風が好きだった。
学校にいるときに豪雨が降り始めると
窓から見える景色が灰色に一変して
教師が職員室に収集される。
バチバチと音を鳴らして降る雨を、
いつ光るか分からない雷を、
授業のない教室から眺める
蛍光灯の眩しさにやられるあの時間が好きだった。
頭痛も咳も目眩も何も考えずにいられたあの日に
戻ったりしていないかな。
台風が過ぎ去った見事な日本晴れの空
未だ少しの頭痛を抱えながら
そんな思いを寄せてみる
台風が過ぎ去って
さぁ引っ越そうか。
掃除中の突発的な発言
断捨離の規模が破裂する
我に返る前に今のうちに荷造りを。
思考が幽体離脱をしたのだろうか
散らかった部屋の時間が止まる
諧謔的な言葉遊びではないみたい
安定を捨て、不安定を迎える
住居を変えるのは楽じゃない
ほんの少しの興味に大人が負けていいのだろうか
仕事は?お金は?関わりは?
なんとかするのだろうか
なんとかなるだろうか
それでもバックパックを背負い
空を泳ぎ海を渡り
無知の世界に踏み入れる
想像は案外容易くできてしまうもので、
前のめりな鼓動に任せて
1ヶ月後の作戦会議が始まった。
君と飛び立つ
お風呂から鼻歌が聴こえる
愉快な恋人に頬が緩む
同じシャンプーの香りを纏わせた君に
見慣れているはずの心がまた胸が高鳴った。
誤魔化したくて目を逸らす
同じ歌を歌って今日という余韻に浸る
感情が移る瞬間を隣で見られる幸せを
今はまだ引かれそうで言えない
歌
20歳になった
年齢は数でしかないけれど
10代が終わってしまった喪失感は拭えない
青年期が終わり
大人へ変わってゆく
嬉しいような寂しいような
今になって全力で楽しめの意味が分かる気がする
早かった。
自分も小さな子を見て思う側になってしまうのだろうか
あの全てが輝く世界はもう見れないのだろうか
年上の言葉を素直に受け取ることにしよう
戻ってこない時間、忘れる記憶
皆が通る道だからこそ恐怖を感じてしまう
変わらない事のほうが多いのに
なぜこんなことを考えているのだろうか
人生第3章の始まり
さぁ、お酒を飲んでみよう。
昨日と違う私