【ミッドナイト】
今日と明日を結ぶミッドナイト
多くの人は寝息をたてて
数ある人は目を開けている
外は闇が支配して
夜の帷を下ろしてる
そんな中、不安で眠れない僕。
独りの孤独の中、
静かな無音が続いてる
この時間が永遠に続きそうで
僕は少し震えてる
今日と明日を
今日も渡る
【安心と不安】
「大丈夫?」
君にそう問うと毎回、返ってくる答えは同じ。
「大丈夫だよ」
そんな言葉が僕の中で安心と、嘘を付いているんじゃないかという不安が入り混じる。
きっと、そう答えてくれることを期待しているんだ。自分から聞いておいて、なんだよ、と腹がたつ。
もし、君が「大丈夫じゃない」って言っても僕は何もできないだろう。
きっと、嘘を付いている。嘘を付くごとに不安になる。でも、その嘘に僕は包まれて安心してしまう。
君の言葉に今日も踊らされる。
【逆光】
逆光に佇む君の顔が見たくて
僕は探してるんだ
【こんな夢を見た】
世界で紛争が起きなくて
誰もが心から笑って
傷ついている人が誰もいない
そんな、
綺麗事な
夢を見た
【タイムマシーン】※超長文注意
「タイムマシーン、乗ってみたくない?」
そうやって、友人が変なことを言うのはいつものこと。俺は毎回聞こえないふりをする。
「え?聞こえてる?おーい」
「聞こえてないふりしてるんですよ。」
「じゃいいや。続けんね〜」
「おい、」
訳が分からん。どうして続けようと思うのか。そもそも、タイムマシーンなんてもの、この世には存在しないのに。
「タイムマシーンがさ、僕ん家になるんだよね〜」
「意味が分からない」
「言葉の通りだよ。でさ、タイムマシーン、2人乗りなんだよね。誰乗せようか考えてるんだけどさ、僕ん家の犬のペロか、君か、迷ってるんだよね〜でも、犬の方が強いし〜」
「おい、犬に負けたのか、俺は。」
「でも、よく考えたら、犬って喋れないじゃん?だから、君にしようかな、って。」
「……いい。行かない。」
「…じゃあさ、質問変えるね。タイムマシーンに乗って、時空を越えたら、どこに行きたい?」
「……過去。」
「ふうん。僕は未来かな。正反対だね!僕達。」
「でも、そもそも、タイムマシーンになんか乗りたくない!今を楽しみたい」
「僕は、楽しいことを先にしたい。」
「……一人で行けば。」
「なんで?」
「お前は俺とは違うから、」
「でも、僕にないものをもってる。」
「お世辞はいいよ……」
「…そっか。」
言ってしまった瞬間、後悔した。友人は思いっきり笑顔になっていた。これは、無理してる顔だ。無理して、怒りを鎮めてる顔。でも、今回は反論せず、ただただ、哀しそうに、笑っていた。
「ばいばーい。未来でね」
ただの、戯言だと思った。遊びだと思った。俺は、アイツを信用したこと、あったか?いや、なかった。
間違えたのか?選択を。もっと、アイツを信用すれば…
「まって!」
気付いた時には、もう、いなかった。
あれから、二十年経った。
あの日の次の日、皆は、アイツのこと、忘れていた。そんな奴、知らない、分かんない、存在しないよ、って。最後があんな会話って……終わってんな。
今はもう三十路だ。世界も大きく変わり、タイムマシーンが作られたのは勿論、空飛ぶ車も作られた。
でも、アイツがいない。
くだらない会話がほしい。
「あー、ほんと、あの時からどうかしてんな」
「タイムマシーンに乗ってみたくない?」
後ろから、懐かしい声が聞こえた。二十年経ったはずなのに、あの声は鮮明に憶えてる。
後ろを振り向くと、アイツと、アイツの犬のペロが、あの日の変わらないまま、そこにいた。
「やほー!老けたねー!」
「お前はそのまま過ぎだろ…」
「タイムマシーンに乗ったからね。肉体はそのままだよ」
溢れてくる涙を拭わずに、
「おっかえり!」
「っ…ただいま」